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【新技術】

携帯端末に適した地図情報を自動生成

松下電器が「デフォルメ地図自動生成技術」を開発

 松下電器産業株式会社は、市街地図のデータを自動的に簡略化する技術「デフォルメ地図自動生成技術」を開発した。現在、実証実験により評価中とのことで、この技術を利用したサービスの実用化については未定。

 従来のインターネットを使った地図情報サービスでは、例えば「ルート検索」などを行なった場合、出発地点から到着点までの道筋の表示が、縮尺が大きい場合は詳細がわからず、縮尺が小さい場合は地図表示が数ページに渡ってしまうことがあった。この「デフォルメ地図自動生成技術」は、地図データベースと連動した「デフォルメ地図生成サーバー」を利用して、縮小しても道筋や目印をわかりやすく表示するなどデフォルメした地図を自動的に生成するというもの。特に画面の小さい携帯端末での利用に適しているという。

 利用方法は、インターネットを経由して「デフォルメ地図生成サーバー」に接続し、出発地、到着地を指定する。デフォルメ地図生成サーバーは、連動している地図サーバーから経路沿いの地図情報を取り出し、道路領域の認識処理や道路の端点接続などを行なった後、1画面に収まるようにデフォルメ処理を行ないユーザーに送り返すというもの。同社によると1.5km程度の経路案内図の場合、生成にかかる時間は約2秒程度とのこと(ワークステーション「Panastation SS-UA2」使用時)。また、デフォルメした地図には、駅名やビル名などシンボルとなるものの表示も自動的に行なわれる。デフォルメ処理では、細かい道路の消去や直線性の高い経路の短縮、道路の直線化などを行い、生成されたデータは簡略化しないものと比べ、道路領域を示すデータ量で1/5程度、文字・記号データで1/5~1/10程度削減できるという。

 実用化されれば、道案内のほかにタウン情報や外務員の支援など幅広い用途に応用できそうな技術だ。

('98/2/12)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]



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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp