NTTは16日、インターネットの基幹ネットワークやLANなどで超高速データ通信を実現する通信プロトコル「MAPOS(メイポス:Multiple Access Protocol Over SONET/SDH)」を開発、622Mbpsの通信実験に成功したと発表した。
MAPOSは、超高速専用線と同じ電送方式(SONET/SDH)の回線上に64KBまでのデータを流し、送り先回線を切り替えることができるスイッチング方式を採用。インターネットの基本プロトコルで扱うデータを分割しないで送れるため、従来の方式に比べて高速な通信が可能になった。SONET/SDHの規格にしたがって、最大10Gbpsまで通信速度を向上させることができる。また、回線長が500m以下と限定されるイーサネットに対し、MAPOSは回線長の影響を受けないため、光ファイバーを利用した場合で最大80kmまでのWAN(広域ネットワーク)を構築することが可能。さらに、ネットワークの構成が変わると、互いの制御情報を交換して自動更新するため、プラグアンドプレイ感覚でネットワークを構成することができる。
NTTは引き続き、この技術の評価実験をインターネット上で行なうとしている。今後MAPOSがインターネットのバックボーンに導入されれば、トラフィックの増大にともなう回線の混雑も緩和されるだろう。
('98/3/16)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]