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【業界動向/PHS】

PHSで宮津社長

NTT、「安い携帯電話」は撤退へ

 事業不振に陥っている簡易型携帯電話(PHS)について、NTTの宮津純一郎社長は18日の定例会見で「携帯電話と同じような中身で値段だけが違うサービスという意味では(続けるのは)無理だ」と述べ、現行の「安い携帯電話」的なサービスから撤退する考えがあることを明らかにした。

 宮津社長は、今後の具体的な展開については明言を避けたものの、携帯情報端末(PDA)を使ったデータ通信や、無線を使った構内情報通信網(LAN)などに特化することを視野に入れた発言とみられる。

 仮にサービス内容を根本的に変更する場合、現行の利用者については携帯電話への移行などが考えられるが、この点について宮津社長は「利用者に迷惑を掛けるようなことは一切考えていない」とした。

 PHSは通話料が安いことから急激に加入台数を拡大したが、最近は携帯電話の料金値下げの影響で加入台数は減少傾向。さらに、ネットワーク構築にかかる設備投資や、シェア確保のための販売奨励金が重くのしかかり、NTTパーソナル通信網グループの場合でも、今年3月の累積損失は2,400億円にまで膨らむ見込み。事業そのものの先行きが危ぶまれている。

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('98/3/18)

[Reported by masaka@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp