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【N+I LasVegasレポート】

Rob GlaserがRealSystem G2の優位性を力説

Rob Glaser

 6日の基調講演は、RealNetworks社のRob Glaser氏だ。RealSystem G2を発表したばかりとあって、RealPlayerの新バージョンのデモにも力が入る。

 まずは近年のインターネットの動向のおさらいだ。同氏が引用したレポートによれば、'96年に3,140万人だったインターネットユーザー数は'97年には5,700万人と倍増、電子商取引の規模やインターネット広告費もそれを上回るスピードで拡大している。

 こうした傾向の下、パソコンの利用の仕方が大きく変わってきたと語る同氏は、Hotbotと共同で調査した興味深いデータを紹介した。それによると、ストリーミング配信されるコンテンツがここ1年余りの間に8万から30万に増加、ユーザーがそうしたコンテンツの閲覧に費やした時間も着実に増えている。また、同氏は別のレポートを引用し、人々が情報収集のためのメディアとしては、インターネットが雑誌を抜き、新聞に迫る勢いで勢力を拡大していることを示した。

 ただし、こうしたストリーミングメディアに期待されていることは、現在のテレビのようなニュースやエンターテインメント、広告や商品のデモ、教育、個人間でのコミュニケーションというようにさまざま。また、アクセス速度や信頼性の向上、標準化といった作業が必要不可欠と指摘する。

 さらに同氏は、「西暦2000年、56kbpsモデムを利用する家庭ユーザーは65%程度」というJupiter Communicationsのレポートを紹介、IPマルチキャストやスプリッター、キャッシュなどの技術と組み合わせれば問題をクリアできると語った。信頼性の問題についても、RealSystem G2に組み込まれたSmartStream技術が有効に機能するはずとした。また、標準化については、RTSP(Real-Time Streaming Protocol)やSMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)がこれを担うことになると語った。

 しかし、こうした内容を力説する同氏に対し集まった聴衆の数は、期間中に行なわれた4回の基調講演の中では最低。プレスエリアにも空席が目立つありさまだった。


('98/5/11)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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