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http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/9806/0501.html
NECとNECケーブルメディアは、ITU(国際通信連合)が制定した国際標準規格「ITU-T J.112」に準拠したケーブルモデムシステム「CM5500シリーズMODECAT」を発売、7月に出荷を開始する。
MODECATは、下りが30Mbps、上りが288kbps~4.6Mbpsの伝送レートを持つ非対称型のケーブルモデムシステム。末端側のケーブルモデムCM5500T、局側に設置するヘッドエンドモデムCM5500Sおよびネットワーク管理システムCM5500Mから構成されている。CATV局からの遠隔制御で通信ソフトをバージョンアップする機能、DES(Data Encryption Standard)の暗号方式によるセキュリティ機能などを備えている。ケーブルモデムCM5500Tは、幅38mm、高さ155mm、奥行225mmのコンパクトなデザインだ。
NECでは、初年度で、ケーブルモデムのシェア50%にあたる20万台を目標に、全国のCATV事業者や自治体などに販売していくとしている。すでに長野県諏訪市のCATV事業者、エルシーブイがMODECATシステムの導入を決定しているということだ。
CATVを利用したケーブルモデムシステムは、すでにいくつか運用されているが、メーカー独自の規格によるもので互換性がネックとなっていた。先ごろ、米国のCATV標準化団体であるMCNS(Multimedia Cable Network System)がケーブルモデムの標準化規格を策定、これが国際標準としてITUに採用された。今回発売された製品は、この規格に準拠した世界初の製品となるという。NECは、今後主流になっていくと思われる標準規格の制定を機にケーブルモデム事業に本格参入する考え。
('98/6/8)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]