ソニー株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社、パイオニア株式会社、本田技研工業株式会社、マツダ株式会社の5社は、カーナビなどのモバイル端末でインターネットを利用するための通信仕様の標準化を推進する「モバイルウェブ協議会」を10月に設立すると発表した。
現在「Mobile Link」や「MONET」などさまざまな通信情報サービスが開始されている。これらの情報サービスを、さまざまなメーカーの端末で利用するためには、情報のやりとりを共通の仕様で行なう環境整備が必要になる。この協議会では、参加した業界各社の要望をもとに、互換性を確保するための端末仕様やサーバー仕様、通信仕様を作成。コンテンツをさまざまなモバイル情報端末で活用できる環境づくりを目指すとしている。具体的には、モバイル端末への情報提供に最適な1/4VGAサイズの画面仕様や、カーナビと地図をリンクさせて活用するための緯度経度情報の通信仕様の作成や普及など。なお、作成した仕様は協議会への加入を条件に開示していくとのこと。
ただし、現状の参加メンバーを見ると、通信サービスの提供を行なっている(予定している)会社が中心となっている。事務局であるアクセスメディアインターナショナルによると、「ハードメーカーを中心に声をかけている。車メーカーとは何社かと話を進めているが、プロバイダー的にクローズドなサービスを行なっているところもあり、賛同いただけないところもある」とのこと。
現在「Mobile Link」 や「MONET」では、メールに位置情報の添付ができる。しかし互換性がないため、同じサービスのユーザー同士でないとやりとりできないなど不便な点も多い。普及に向けて標準化が期待される。
('98/6/30)
[Reported by junko@impress.co.jp]