Click Here


【新製品】

「Castanet 3.0」日本語版は8月初旬発売開始

「もう“Push”とは呼ばない」Marimba社長語る

■URL
http://www.marimba.com/three/
http://www.w3.org/TR/NOTE-OSD.html (OSD)

 7月14日、米Marimba社Kim Polese社長が来日し、アプリケーション配信システム「Castanet 3.0」の概要を発表した。また、国内での販売元の一つ、株式会社日立インフォメーションテクノロジー(日立IT)は、日本語版の発売時期、価格等を発表した。

 Castanet 3.0は、'98年6月に英語版が出荷されている(本誌'98年6月25日号参照)。製品は、配信/受信の基本性能をサポートする「Castanet Infrastructure Suite」、ネイティブコードの配信をサポートする「Castanet Certificate Manager」、配信管理機能をサポートする「Castanet Management Suit」の3点で構成されている。

 3.0の新機能で最も特徴的なのは、「Castanet Infrastructure Suite」によりネイティブコードの配信が可能になった点。Javaアプリケーションだけでなく、C/C++、Visual Basicなどの言語で記述されたプログラムを配信できるようになった。これには、'97年8月に同社と米Microsoft社が共同で開発した、ソフトウェアやデータを配信するためのフォーマット「Open Software Description(OSD)」を採用している。OSDをサポートする製品は、Castanet 3.0が初となる。日立ITでは、日本語版の発売を8月上旬に予定しており、価格は、「Castanet Infrastructure Suite」が80,000円(10ユーザー)からとなっている。



 「プッシュ型」の配信システムとして脚光を浴びたCastanetだが、今回の会見でKim Polese社長(写真)は、もう「プッシュ」という言葉は使わないと語った。「コンセプトはすばらしいが、プッシュという言葉があまりに拡散している。他社の、例えばPointcastやBackWeb、また、ストリーミングによるコンテンツ配信まで“プッシュ”という言葉で括られ、ユーザーは混乱している」として、Marimba社の新しいコンセプト「Application Distribution and Management(ADM)」を紹介した。Castanetは、アプリケーションの配信、管理、アップグレードまで行なうシステムで、企業において経費削減効果、メンテナンス作業の軽減化を図れるといった点をアピールし、コンテンツの配信をメインに行なうPointcastやBackWebといった「プッシュ」技術との役割の違いをアピールした。

 基本的なCastanetの機能は変わらないのだが、少なくとも今現在の業界トレンドとはいえない「プッシュ」という言葉を使うことは、Marimba社にとってメリットがないという判断が働いたようだ。

('98/7/14)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]

INTERNET Watchホームページ


ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp