Click Here

【業界動向】

国際通信業界に巨大企業誕生

BTとAT&Tが提携、売り上げ100億ドル規模の合弁会社を設立

■URL
http://att-bt-globalventure.att.com/
http://www.att.com/press/0798/980726.cha.html
http://www.bt.com/World/news/newsroom/document/nr9861.htm

 英国の大手通信会社British Telecommunications(BT)と米国の大手通信会社AT&Tは、国際通信分野で提携、合弁会社を設立することを発表した。新会社は、1年以内に設立する予定で、名称はまだ未定。株式は、両社が50%ずつ所有するが、親会社とは別の最高経営責任者/経営陣を持つ独立した企業となる。事業本社は米国東部に置かれ、全世界で約5,000人を雇用する予定とのこと。設立後の最初の1年で100億ドル規模の総事業収入を予定している。

 新会社では、両社の国際通信での事業資産を活かし、インターネットプロトコル(IP)ベースのネットワークを国際的に構築、音声/データ通信事業、電子商取引やコールセンターなどのソリューションサービスを展開する。音声/データ通信事業については、BTと米国の長距離電話会社MCI社が共同で運営している通信事業「Concert」を拡大する形での提供となる。また、将来的には世界の主要な経済センターを結ぶ国際プラットフォームを開発、毎秒200ギガビットの伝送速度で音声とデータを運ぶネットワークを構築し、100都市を結ぶ計画だという。

 英米の大手通信会社の提携により、国際通信業界の再編がさらに加速する模様。前記のConcertについては、BTがMCIの保有しているConcert株式の取得を進め、完了した時点でAT&Tが米国でのConcertのディストリビューターとなる。その後は「AT&T-Concert Service」としてサービスを提供する予定だ。また、AT&Tの主導により世界の通信事業者で結成された連合体「World Partners」は、'99年以降延長しない旨が明らかにされている。World PartnersにはKDDも参加しており、今回の提携に伴う業界再編成は、国内の通信業者にも影響を与えそうだ。

('98/7/27)

[Reported by okiyama@impress.co.jp / 金丸雄一 / yuy@ibm.net]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp