■URL
http://www.real.com/corporate/pressroom/pr/asktell.html
http://www.netmanage.com/company/pressrel/viewpress.asp?id=135
米RealNetworks社などインターネット関連企業23社は、インターネットで公正な競争を展開していくための原則「Ask, Tell, & Help:Fair Practices and Conventions for Handling File Formats on the Internet」を提案した。他の参加企業としては、Netscape Communications社、Novell社、Sun Microsystems社、NetManage社などの大手ベンダーのほか、Cinax Designs社、Cowon社といった主に音声圧縮/再生ソフトを扱う企業が参加している。
この原則の主旨は、「Ask」「Tell」「Help」を三本柱に、ユーザーに対しインターネット上のソフトウエアを「公正に」選択/操作できる機会を提供しようというもの。例えば、Windows上に新しくソフトウェアをインストールすると勝手にデータやファイルの関連付けを変更されてしまい、同じデータを見るのに不便を強いられるといったことがあるが、これを防ぐ。内容は、特定のファイルの読み書きをするプログラムをインストールする際に、デフォルトのソフトとして設定するかどうかユーザーに訊ねる(Ask)、ファイルに関連付けられたアプリケーションを変更した結果、ファイルの読み書きに制限が生じる場合はユーザーに知らせる(Tell)、そのファイルを読み書きできる他社製のソフトがあったらそれを探す方法についてユーザーに情報を提供する(Help)といったもの。原則に賛同するベンダー各社は「業界全体に渡りベンダー中立のプログラムを提供し、この原則に基づいた活動の実践について協力していくことを誓う」としている。
なお、この原則を主導しているのはRealNetworks社。RealNetworksと言えば、7月にCEO、Rob Glaser氏の「Windows Media PlayerのせいでRealPlayerが正常に動作しない」との発言で、Microsoft社の間で論争を巻き起こしている(本誌'98年7月27日号参照)。今回の提案もこの論争に端を発しているのは明白。2社間の争いからインターネット全体の問題へと昇華させたことで、Microsoft社の独占体制を苦々しく思うベンダー各社が賛同することとなった。今回の提案が、今後業界全体にどの程度浸透していくか注目される。
('98/8/3)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH / masaka@impress.co.jp]