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【業界動向】

JPNIC、「ED.JP」ドメインに関するアンケートを中止、結論を早急に出すと発表

■URL
http://www.nic.ad.jp/topics/archive/1998080601.html
http://www.nic.ad.jp/jpnic/publication/presentations/DOM19980730/ (議事録)
/www/article/980730/edjp.htm (激論、「ED.JP」は必要か?)

 JPNICは、高等学校以下の教育機関を対象とするドメインとなるべく提案していた「ED.JP」ドメインについて、予定していた第3回目のアンケートを中止し早急に最終決定を出すと発表した。

 JPNICでは、'97年12月からメーリングリスト「DOMAIN-TALK」にてED.JPドメインの新設に関するアンケートを開始、'98年3月には第2回目のアンケートを実施している。しかし、第3回のアンケート実施を前に「ED.JPドメイン名に関する議論では決定的に対立する論点がある」としてアンケートを中止、これまでの意見、議論に基づいた上で最終決定を出すとしている。

 JPNICがあげた「決定的に対立する論点」は次の通り。
登録主体(学校)が使用するドメイン名は一つの特定ドメイン名の下に収容すべきか、登録主体の選択の自由を認めるべきか
登録主体(学校)の名称から組織ラベルが推測可能なようにすべきか、組織ラベルの決定は登録主体(学校)の自由とすべきか
ドメイン名の構造や管理を、現実社会の管理構造に一致させるべきか否か
ドメイン名構造において、地域名を重視すべきか、地域名と独立のものにすべきか
初等中等教育を高等教育と区別するべきか否か

 これらは、JPNICが主催するメーリングリスト「DOMAIN TALK」や7月30日に開催された「ドメイン・オフライン・ミーティング」(本誌'98年7月31日号参照)において明らかになったもの。JPNICでは、「この状況下でアンケートを取っても意見が分かれるものと考えられる。アンケートや議論で溝が埋まるとは思えない」としている。また、来年度予算を取るためには9月までに決着する必要があること、一部にED.JPドメインが決着するまで待つ組織が存在することなど「時間的な考慮」もあり今後のアンケート調査を中止、JPNICによる最終案の提出という形になった。

 なお、JPNICでは、8月10日を目処に最終案を公表、9月1日にはED.JPドメイン名の新設を正式にアナウンスする予定だ。また新規受付は12月1日より開始するとのこと。

 ED.JPドメインに関して対立している論点については、行政、教育関係者らのそれぞれの立場もあり、「あちらを立てれば、こちらが立たず」といった状態で調整は難しい。オフライン・ミーティングでは、「JPNICの意志決定を尊重すること、意志決定を期待するとの意見が強かった」とのことだが、8月10日に公表される最終案にどれだけ、これまでの議論、意見が反映されているか注目される。

('98/8/7)

[Reported by okiyama@impress.co.jp / shin-s@cyberdude.com]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp