■URL
http://www.mpt.go.jp/enquete/info_supply3.html
郵政省は、同省のWebページで青少年とテレビ番組に関するアンケートを実施している。
同省では今年5月から「青少年と放送に関する調査研究会」を開催し、視聴者政策のあり方について検討してきた。今回のアンケート結果を次回の議論の参考にする方針だ。
質問は、テレビのもたらす青少年への影響や家庭内での視聴ルールなど6項目。米国で既に導入が決まっている、暴力的な内容のテレビ番組を受信不能にする「Vチップ」に関する項目も含まれている。
一方、米国では、家電メーカーがこのVチップにニュースやスポーツ番組も排除できる機能を付け加えると表明、放送局と対立している。
米国では既にVチップが発売されているが、内蔵型テレビが出揃うのは来年以降の予定で、当分は関係者の綱引きが続きそうだ。
米国の放送局は昨年、改正電気通信法に基づき、親が子供に見せたくない番組を識別できるよう、暴力や性表現の激しさに応じて格付けするシステムを採用。連邦通信委員会(FCC)も今年3月、これを妥当と認め、特定ランクの番組を映らないようにできるVチップを2000年までに全受像機に組み込むようメーカーに義務付けた。
同システムで格付けされるのは娯楽番組だけで、ニュース、スポーツ中継、緊急のお知らせ、CMは対象外。
これに対し、テレビメーカーは「ニュースには暴力犯罪が多く、一部のスポーツも暴力的で、子供に見せたがらない家庭もある」(最大手のトムソン・コンシューマー・エレクトロニクス)として、ランク付けされていない番組も親の選択で除去できる機能を導入する方針を明らかにした。
全米放送事業者連盟は「格付け・Vチップ制度の枠を超えた機能だ」と強く反発。全米ケーブルテレビ連盟も「消費者が誤ってニュースなどを見落とす恐れがある」と訴え、メーカーに再考を求めている。
だが、米家電協会は「FCCはこうした機能を禁じていない」と強硬だ。
('98/8/10)
[Reported by yuno@impress.co.jp]