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【業界動向】

悲鳴をあげるWeb制作者
ブラウザーの挙動の違いにより25%の追加コスト

■URL
http://www.webstandards.org/WSP_release_MAIN.txt

 Web Standards Project(WSP)は10日、Netscape CommunicationsとMicrosoftの両ブラウザーメーカーに標準仕様の実装改善を求める声明を発表した。WSPは、Webやブラウザーの仕様・実装について標準化を求めるWeb制作者により設立された団体。

 WSPによると、両社ブラウザーの挙動の違いや、それぞれのバージョンによる挙動の違いにより、制作コストが少なくとも25%余分にかかっている。現在、NetscapeはNavigator 4.5、MicrosoftはInternet Explorer 5.0のβ版を公開しており、それぞれ独自に機能拡張を施しているが、W3Cにより定められたHTMLなどの標準仕様さえ正しくサポートできていないという。両社とも新機能を追加する以前に、HTMLやCSS、ECMAScript(JavaScript)のような現時点で広く利用されている仕様を正しく実装し、正常に利用できるようにすることが重要、というのがWSPの主張だ。

 多くのWeb制作者にとってこの25%という数字は決して無視できる額ではなく、その現場からの悲鳴が両ブラウザーメーカーやW3Cにどのような影響を与えていくのか注目される。

('98/8/11)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp