■URL
http://www.yamaha.co.jp/english/news/98090302.html(英語リリース)
http://www.yamaha.co.uk/shop/(英国販売ページ)
ヤマハ株式会社は、既存のMIDIファイルに電子透かしの情報を書き込むソフト「MidStamp」を開発し、英国のヤマハで、「MidStamp」を使ったMIDIファイルの販売を3日より開始した。電子透かしとは、画像などのデータ中に、著作権者などの情報を折り込み、不正コピーされたとしてもそれが分かるようにする技術。
「MidStamp」の透かし情報は、MIDIファイルの内部に書き込まれるようになっており、ファイルの音色やテンポを変えるなどしても情報が残る。ユーザーが勝手に削除できない。透かし情報を埋め込んでも、業界標準であるSMF(Standard MIDI File)との互換性を保っているので、通常のMIDIプレイヤーで演奏できる。今後は、透かし情報確認機能「MidStamp viewer」を組み込んだMIDIプレイヤーソフトをリリースし、ユーザーが不法にエディットされたファイルを認識できるようにしていく方針。
日本では、昨年12月に行なわれた坂本龍一氏のMidLive Vol.3ですでにこの技術が使われていたという。ただし、日本ではまだ電子透かし入りのMIDIファイルは販売されていない。ヤマハによれば、「これまでは技術を検証してきたもので、ようやく実用段階に入るところ」としている。近い将来、日本でもMidStampの機能をMIDIデータのクリエーター自身が使えるソフトのリリースを予定しているとのことだ。
('98/9/7)
[Reported by junko@impress.co.jp]