Click Here


【業界動向】

NTTとマサチューセッツ工科大学が情報通信分野での共同研究を開始

■URL
http://pr.info.ntt.co.jp/news/news98/9809/980921b.html
http://www.sls.lcs.mit.edu/jupiter/ (Jupiter)

 日本電信電話株式会社(NTT)は、マサチューセッツ工科大学(MIT)と情報通信分野において共同で研究開発を開始すると発表した。研究期間は5年間で、予算規模は総額約1,800万ドル(約25億円)。研究開発には運営委員会方式を採用し、委員長は、NTT基礎技術総合研究所所長の松田晃一氏、MIT人工知能研究所所長のRodney Brooks氏が務める。
 初年度の共同研究プロジェクトのテーマと概要は次の通り。

モバイル機器が自動接続できる無線ネットワーク
 使用場所や通信相手の通信環境/状況にとらわれずに、その場所で利用できる無線通信手段やユーザーの通信機器の動作条件を自動的に検出。すべての通信手段や通信機器が適合するように自動的に無線ネットワークを作り上げる技術を開発する。

多視点型スポーツ観戦システム
 スポーツ競技などの映像を視聴者の好みの視点で楽しむことができるようにする技術。視聴者ごとに異なるさまざまな映像を送るための伝送技術、実際には撮影していないアングルの映像を合成するCG技術などを研究する。

多言語音声対話システム
 音声によってコンピュータと対話するシステム。すでにMITコンピュータ科学研究所が開発している音声対話システム「Jupiter」(英語、スペイン語版は完成)の日本語対応版を開発する。

 NTTでは、基礎研究強化の目的で外部機関との連携を進めるとのこと。特にMITとは、組織としての繋がりのほか、研究者同士の個人的な繋がりが従来から強かったという。また、MITは、以前からIBMやSiemens社などの企業と共同で研究を進めていたが、今回のNTTとの共同研究は、従来に比べかなり大がかりなものになるという。

('98/9/21)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp