総務庁は、青少年のインターネット利用実態や有害情報などに対する意識についての調査を実施、「青少年とパソコンなどに関する調査研究報告書」をまとめた。青少年の約8割がインターネット上にポルノ画像があることを知っており、インターネットを利用している青少年のうち、男子高校生で46.2%、男子大学生で51.1%が実際にネット上でポルノ画像を見た経験があることがわかった。
調査は'97年の11月から12月にかけて東京都、大阪府、三重県、岡山県、福岡県の高校2年生および大学1・2年生1,928人、高校生の保護者1,244人、高等学校875校を対象に行なわれた。
報告書によると、男子高校生の84.3%、女子高校生の54.8%、男子大学生の94.9%、女子大学生の87.4%が「インターネット上でポルノ画像が見られることを知っている」と回答。インターネット利用者のうち男子高校生の46.2%、女子高校生の8.2%、男子大学生の51.1%、女子大学生の4.0%が実際に「ポルノ画像が見たことがある」としている。また「残虐な画像」については、認知度はポルノ画像ほど高くないものの、同じく男子高校生の20.9%が「見たことがある」と回答している(女子高校生は4.1%、男子大学生は6.4%、女子大学生は0%)。
インターネットでポルノ画像を見ることについての是非を問う質問では、男子高校生の57.8%が「かまわない」と答えているのに対し、女子高校生では「かまわない」は30.4%に止まり、半数以上の53.7%が「わからない」としている。一方、保護者では否定派が多く、父親の60.3%、母親の66.4%が「いけない」と回答。「かまわない」は、父親では20.3%いるが、母親では6.4%となっている。
これらネット上のポルノ画像への対策についてたずねる質問では、保護者の71.3%が「発信者の自主規制」が必要だと答えたほか、「発信者の法的規制」については65.0%、「プロバイダーの自主規制」については62.4%、「プロバイダーの法的規制」については57.1%、「自衛的措置」については48.3%が必要だと回答している。また、同じ質問を学校に対して行なったところ、「自衛的措置」が最も多く79.5%、続いて「発信者の自主規制」78.6%、「プロバイダーの自主規制」67.7%、「発信者の法的規制」50.6%、「プロバイダーの法的規制」45.0%となっている。
なお、青少年のインターネット利用頻度については、78%がインターネットというものを知っている一方、「利用したことがない」と答えた人が男子高校生で70.0%、女子高校生で69.8%、男子大学生で65.7%、女子大学生で55.0%にも上っており、利用者は「まだまだ少数派である」としている。
('98/9/21)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp / nao-f@st.rim.or.jp]