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【業界動向】

クリントン大統領の証言ビデオ公開
RealNetworksの挑戦

■URL
http://www.real.com/realguide/crisis.html
http://www.prnewswire.com/cgi-bin/stories.pl?ACCT=104&STORY=/www/story/09-18-1998/0000753736&EDATE= (プレスリリース)

クリントン大統領
(日本時間22時45分頃)
 史上最大規模のインターネットを利用したストリーミング放送が行なわれようとしている。それは日本時間で21日の22時頃から始まる予定だ。

 かつてないほどのトラフィックをもたらした、クリントン大統領の不倫もみ消し疑惑に関するスター独立検察官の報告書のインターネット上での公開。それに続き、米下院司法委員会が8月の大陪審でのビデオ証言を公開すると決定した。

 ビデオ公開について賛否両論が飛び交う中、RealNetworks社は18日、同社のRealSystem G2を使った大規模なストリーミング放送が行なわれることを明らかにした。すでに、ABCNEWS.comやCNN Interactiveなど、米国の主要ニュースサイトが、同システムを利用して証言ビデオを放送すると発表している。予定通り各サイトでビデオが公開されれば、インターネットを利用したストリーミング放送として史上最大規模となることは間違いない。

 しかし、先のテキストベースの報告書公開の場合よりもサーバーと回線にかかる負担が著しく増大することは目にみえており、実際にどれくらいのクオリティの放送を実現できるかは分からない。また、テレビでの放送も予定されているため、多くの米国人は分かりやすく編集されたテレビを見ることを好むかもしれない。

 いずれにしろ、実験的な要素が強い今回のインターネット放送だが、ストリーミングメディアの認知度を高めたいとするRealNetworksの思惑もある。もし放送が成功すれば、同社とそのシステムの認知度は高まる。失敗に終わっても「RealSystem G2はまだβ段階」と言い訳することも可能だ。

 今でもWebの主役はテキストと画像だが、今回の放送がうまくいくようなら、メディア各社はストリーミングメディアへのシフトを真剣に考える必要が出てくるだろう。

('98/9/21)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp