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【業界動向】

J-COM系列のケーブルテレビ局でインターネットサービス
ジュピターテレコムとKDD、新会社設立で普及に拍車

■URL
http://www.jcom.co.jp/ (ジュピターテレコム)

 ジュピターテレコムとKDDは18日、CATVインターネットサービスを提供する合弁会社「ジェイコムインターネット」を設立した。'99年1月から、系列局の加入者向けにサービスを提供していく。国内最大のケーブルテレビ運営統括会社(MSO)であるジュピターテレコムが本格参入したことにより、CATVインターネットの普及に拍車がかかりそうだ。

 サービスは、まず、東京の杉並ケーブルテレビ(J-COM杉並)で'99年1月に開始。さらに、時期は未定だが、同じく東京のケーブルコミュニケーション小金井・国分寺(J-COM小金井・国分寺)での提供も決定している。料金等の具体的な内容についてはまだ明らかにされていないが、当面は個人を対象とし、ケーブルモデム接続による料金固定制のサービスとなる。詳細は1、2ヶ月中に決定するとしている。

 このほか、埼玉の浦和ケーブルテレビネットワーク(J-COM浦和・与野)でも、10月から実験サービスを提供することが明らかになっているが、商用サービスへの移行については未定だ。J-COM浦和・与野の実験では、ケーブルモデムに米Terayon社の製品を使用、データ転送レートは上下対称式の8.19Mbpsで、IPアドレスはDHCPによる割り当て方式となっている。J-COM杉並などで提供する商用サービスも、これと同様のものになる可能性が大きい。

 なお、関西地区の系列局については、ジュピターテレコムも出資する関西マルチメディアサービスが担当する。11月に大阪ケーブルテレビでサービスを開始('99年1月から有料化)するほか、他の系列局でも順次サービスを開始する予定だ。

 一方、KDDはすでに6月、今回の新会社設立とは別に、CATVインターネット関連の子会社「KDDメディアネット」を設立、年内にも東京や名古屋で商用サービスを開始する予定だが、「将来性のある市場」だとしてジェイコムインターネットにも資本参加。技術面でのバックアップなどを行なっていく。KDDによると、2社はサービスエリアにより棲み分けていくとしている。

 ジュピターテレコムは、現在22(11月に23に拡大)のケーブルテレビ局に出資する国内最大のMSO。対象エリアは348万6,000世帯(同372万9,000世帯)にも及ぶ。この他にも、千葉、神奈川などをサービスエリアとするMSO、タイタス・コミュニケーションズが10月からインターネットサービスを本格提供することを明らかにしており、今後、CATVインターネットが利用できるエリアも一気に拡大していくものと思われる。

('98/9/25)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp