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【新サービス】

企業の「ホームページ誘い込みツール」として利用

日本テレコム、通話料込みのインターネット接続プリペイドカード発表

■URL
http://www.japan-telecom.co.jp/
http://www.auricweb.com/ (Auric Web Systems社)

カード 日本テレコム株式会社は、通話料込みのインターネット接続プリペイドカード「ODN Web Card」を使ったサービスを10月1日から事業化すると発表した。

 ODN Web Cardは、電話料金、インターネット接続料金を一体化したプリペイド型のカード。カード裏面に記載されたDNS、ユーザーID、パスワード、アクセスポイント情報などをパソコンに設定すると、一定時間インターネットに接続できるというもの。(写真:サンプルカードの裏面)

 日本テレコムでは、主に企業の宣伝/広告ツールとしてODN Web Cardを提供する。一般ユーザーは、ODN Web Cardを採用する企業からカードを配布されることで初めて利用できる。これは、「広告」込みの接続サービスと言えるもので、多くの場合、企業から無償でカードが配布され、実質的に通話料/接続料は無料だが、最初に広告ページを見なくてはならないというしくみ。

 カードは、指定のURLのみにアクセス可能なタイプや、接続直後のみ指定のURLへ誘導し、その後は好きなサイトへアクセスできるタイプなど利用企業の要望により設定することができる。ある企業から提供されたカードを使ってアクセスすると、その企業のホームページや広告のページに強制的にアクセスするというしかけだ。このシステムは「オートナビゲーション機能」と呼ばれるもので、米Auric Web Systems社が開発したもの。ほかには、接続時間の設定やカードのデザインなども可能だ。

 同社では、株式会社電通と共同で、'98年2月下旬から5月中旬にかけて、同プリペイドカードを使った実験を行なっていた。実験には、JALやプリンスホテル、丸善、3Com社などの企業が参加し、14,500枚のカードが配布された。実際に使用されたカードは3,175枚で、実験参加者の20%以上が利用したことになる。その後、WWW上で行なったアンケート調査の結果が良好だったことから事業化に踏み込んだ。なお、今後のODN Web Cardの販売業務に関しては電通が担当する。10月以降には、日本シスコシステムズ株式会社がユーザーサポート用にODN Web Cardを利用したサービスを提供することが決定しているが、それ以外の企業については未定。

 今後、ODN Web Cardの利用例としては、企業のプロモーション用としての用途以外に、特定のカードでしかアクセスできないようにした「有料サイト」の構築や、少額決済用の仮想電子マネーとしての利用法などが検討されている。また、「コンビニエンスストアで購入できたらいい」との声が多く上がった実験時の調査結果をあげ、コンビニや家電量販店などで一般ユーザー向けに「通話料込みのインターネット接続プリペイドカード」として販売する可能性もあるとしている。

('98/9/28)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp