【Fall Internet World 1998レポート】

政府の支援を得るインターネット業界

■URL
http://events.internet.com/fall98/ (Fall Internet World 1998)

●NY州知事、インターネット非課税を発表

　Internet World 2日目の8日、George Pataki州知事がインターネットへの課税は行なわないことを発表して大きな注目を集めた。ニューヨーク州だけで60億ドルの売上を計上するインターネット業界をサポートするため、同氏はインターネット接続料金やインターネット商取引に対する課税は行なわないという規約に正式に署名した。声明文のなかで同氏は「この規約はシアトルやシリコンバレーのように、ニューヨークのインターネット関連ビジネス分野の競争力を強めるものになる」と述べている。

　なお記者会見には、Netscape CommunicationsのJames Barksdale社長兼CEOや、GLOBIXのMarc Bell社長兼CEOも参加した。

●Intel、コンシューマ向けビデオフォンを発表

　Intelのブースでは今週発売されたばかりのビデオフォン「Create & Share Camera Pack」のデモを行なっていた。PCに設置する小型カメラに6種類の画像処理ソフトウェアがバンドルされて実売価格は125ドル。ビデオフォン以外にも、Webやムービー編集ソフト、電子メールソフトなどの機能が盛り込まれ、カメラで取り込んだ映像をドラッグ＆ドロップでWebに掲載することができる。また、他のビデオカメラで撮影した映像もこれらのソフトで編集できる。

　Intel広報は「今年のビデオフォンの販売台数は昨年の2倍になるとPC Dataでは予測しており、同社の優れた画像圧縮技術を使用した低価格のビデオフォンはかなりの需要が見込めると考えている」と語った。同製品は、今週から小売店やインターネットを通して入手可能。

●Microsoft、「Office 2000」

　Microsoftのブースでは、Webとの統合がさらに高まりグラフィックソフトも新たに統合された「Office 2000」のデモに人気が集まった。5種類のパッケージが用意されるOffice 2000は来年第1四半期に発売が予定されており、ハイエンド向けにはドキュメント管理ソフトやWebツールも含まれることになる。新機能には、Officeアプリケーションで作成したデータをHTMLフォーマットのメールで送信する「Office e-mail」、ビジネスグラフィックソフト「PhotoDraw 2000」などがある。また、発売時には「FrontPage」や電子メールソフト「Outlook 2000」のベータ版もOffice 2000に統合される。

●会場の雰囲気をリモート体験

http://www.internetnews.com/iwlive/fall98/sights.html

　Webキャスト用のカメラを開発しているEarthCamは、会場に6台のWebカメラを設置して、Internet Worldの模様をWebキャストしている。5秒間に1回の割合で写真が撮影され、リアルタイムでサイトに載る。

　同社では、ニューヨークのライブハウスやタイムズスクエアなどにもカメラを設置し、同社サイトでWebキャストを行なっている。なお、その場で自分の写真を撮り友人などに電子メールを送れるEarthCamキオスクが、タイムズスクエアの旅行者センターに設置され、人気を呼んでいる。

('98/10/9)

[Reported by HIROKO NAGANO / iMMERS Inc.]

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