政府の規制緩和委員会は20日、政令や省令などによる規制の制定や撤廃などの際、事前に内容を公表して国民の意見を求める「意見照会手続き制度」(パブリックコメント制度)に関する総務庁の素案を了承した。
素案は、広く一般に適用される国の行政機関等による規制について「パブリックコメント制度の手続きを経て策定する」と明記。迅速性や緊急性、軽微なものを除いて、同制度の適用を義務付けた。
公表方法に関しては (1)省庁などのインターネット・ホームページ (2)窓口での配布 (3)新聞・雑誌等での広報 (4)報道発表 (5)官報掲載――などを挙げ、周知徹底を図るとした。
意見の募集期間は1カ月程度を目安とし、募集方法は郵便、ファクシミリ、電子メール等で行なうが、期間、方法については混乱が生じないよう案件公表時に明らかにする。また、可能な限り案件の趣旨・背景、関連資料などの公表を各省庁などに求めた。
さらに、行政機関に対して、提出された意見や情報を考慮して意思決定を行なうよう要請、提出意見や意見に対する考え方の公表を義務付けている。
総務庁は、この素案に対しても国民の意見を求めることにしており、早ければ来月中旬にも意見の募集を始める。募集期間は1カ月を予定、募集方法についても近く決める。
同制度については、今年3月に政府が策定した規制緩和推進3カ年計画の中で、導入に向けて本年度中に検討に着手することを打ち出していた。
('98/10/21)
[Reported by masaka@impress.co.jp]