インターネットを利用した電子チケット販売サービス「e-ticket.net」が、非接触型のICカードを採用する。チケット購入者はコンサート当日、会場に用意されたリーダーライターにICカードをかざすことで入場できる。11月18日に横浜アリーナで行なわれるhide with Spread Beaverのコンサートで初めて導入する。
e-ticket.netが採用するICカードの名称は「e-ticketカード」。消去・書き換え可能なメモリーが搭載されており、会員のIDや公演情報などを保存できる。ただし、リーダーライターなどをパソコンに接続し、インターネットを通じて電子チケットをICカードに書き込むわけではない。ホームページでチケットを購入すると、まずe-ticket.netのデータベースに購入者として登録され、入場時にICカードのIDと照会。そこではじめて、その公演の電子チケット(および入場済みの印)が書き込まれるしくみだ。初回のみ、チケット情報も書き込まれた形で郵送されるが、ICカードは2回目以降、IDの照会としてのみ機能すると考えるといいだろう。
従来e-ticket.netでは、電子チケットを画像データとして配布していた。購入時にホームページからダウンロードされる画像データをFDに保存して会場に持参、FD内のデータを読み込むことでチケットを確認していた。しかしこの方法では、データ破損によりチケット情報が読み込めず、氏名やパスワードなどを口頭で確認しなければならないこともあったという。また、FDの読み込み速度が遅いため、大規模公演での利用が難しいこともネックだった。今回のICカード採用により、電子チケットのデータ破損が防げるとともに、入場時のチケット確認が迅速に行なえるようになる。なお、ICカード採用後も、従来のFD方式は併用していくとしている。
('98/10/29)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]