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【年末企画】

読者が選ぶ'98年の10大ニュース


 「INTERNET Watch」では今年も1年間、たくさんのインターネット関連ニュースをお届けしてきた。そんな中、皆さんはどんなニュースが印象に残っているだろうか? 読者投票により決定した'98年の10大ニュースをお伝えする。

 投票は12月14日から21日にかけて、本誌Web上の特設ページで実施。あらかじめ用意した主なニュース40項目の中から5つを選択してもらう方式で2,344人の方から回答をいただいた。有効投票数は1万114票。集計の結果、下記の10項目が今年の10大ニュースとして選ばれた。

1Windows 98リリース。IEを統合し、インターネットへのシームレスな操作環境を目指すが、米で独禁法論議の元にも1,118票
2セガ、Dreamcast発売。モデムを搭載、ブラウザーもバンドルし、インターネット端末としても脚光を浴びる1,050票
3Netscape、次期バージョンCommunicator 5.0のソースコードを公開。既存のNavigaterも無償配布1,042票
4AOL、NetscapeやICQのMirabilis社を買収857票
5Microsoftの独禁法違反訴訟。ビル・ゲイツ会長も議会で証言し、Sun、Netscapeなど業界各社を巻き込み論争激化623票
6MP3の普及で違法音楽ファイルが問題に。携帯用MP3プレイヤーの販売差し止め訴訟や撲滅キャンペーンなど511票
7クリントン大統領の不倫疑惑報道、インターネットで大ブレイク。スター報告書の公開、証言ビデオの配信など422票
8NTTドコモがNTTパーソナルを吸収合併へ。PHS事業の不振で、業界の再編とサービスの見直しが進む379票
956kbpsモデムの標準仕様「V.90」正式勧告。対応モデムが続々登場し、アクセスポイントの対応も進む347票
10携帯電話、PHSの文字メッセージサービス、メールサービスが急増。専用端末「ポケットボード」も大流行334票

 今年は国内外含め、多様なニュースが選ばれた。製品ニュース、業界動向はもちろん、訴訟問題や政治スキャンダルまで、インターネット業界も本当にいろいろなことが起こるようになったものである。

 1位の「Windows 98リリース」については、製品そのものが発売されたというニュースはもちろん、5位にランクインした「独禁法違反訴訟」とあわせて連日のように話題を提供してくれた。

 意外だったのは、2位の「Dreamcast発売」。話題性があるとはいえ、単なるゲーム機では本誌でランクインするということはないはずだ。インターネットユーザーにも魅力的な商品として認められた証拠だろうか? また、10位の「ポケットボード」がヒットするなど、従来は中途半端だとされていた非PC系のインターネット関連商品が注目された年でもあった。

 さて、3位、4位に入るなど、Netscapeも大きなニュースを提供してくれた。年明けほどなく、Navigater無償配布とCommunicator 5.0のソースコード公開の発表。この話題だけでも1年は持つのに、年の瀬も押し迫る11月末にはAOLに買収“される”というニュースが飛び込んできた。1位はMicrosoftに譲ってしまったものの、'98年のインターネット業界は「Netscapeに始まりNetscapeに終わった」と言っても過言ではない。

 最後に一つ注目したいのが、7位の「クリントン大統領不倫疑惑報道」だ。このようなニュースが選ばれたということは、インターネットが技術面や業界動向だけで語られる時代から、一般のメディアとして普及する時代に入ったということだろう。今回は選ばれなかったが、長野オリンピックやサッカーW杯の時のインターネットの活躍も記憶に新しい。

 このほか、10位以下には「ポータルの大流行」「Mac OS 8.5リリース」「インスタントメッセージングサービスが定番に」「風営法改正でアダルトサイトも規制対象に」などが僅差で続いた。

('98/12/25)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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