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Do It Yourselfの手助け「Home Time」 (97/04/09)
私の住むサンフランシスコは、1930年代に建てられたヴィクトリア調の建物が多く、特に民家の場合は改装修理を重ね、ずっと使い続ける。しかし、「一生住む家」という感覚は日本より薄く、生活様式が変わるにつれて引っ越すのが中流以上の家庭によくあるパターン。新居に入居したら好みに合わせてまた改装する。その繰り返しだ。
配管や電気工事はさすがに専門家を雇うが、その他の大工仕事は自分でやってしまう人が意外なほど多い。人気のDIYチェーン店「Home Depot」は、木材から配管パーツ、工具まで、その気になれば家が一件建てられるほどの品揃え。だが、それらを一体どうやって使えばいいのか? いわゆるHOW TO本は山ほど出版されているが、何といっても一番役に立つのはテレビのHome Making番組。
かく言う私も、我が家を購入した後、家の修理感覚を養うために見ていたのだが、そのうちの一つ「Home Time」のWWWサイトが先週オープンした。DeanとRobinの2人組が、毎週大がかりな改装工事をデモンストレーションするという番組構成。WWWサイトでは、放送されたプロジェクトが分かりやすく図解されている。
例えば、キッチンの改装については、レイアウトの仕方からキャビネットの解体の仕方、上下水配管、タイルの敷き方まで、ステップ・バイ・ステップで細かく説明されている。見ているだけで、すぐにでも改装工事に取りかかりたくなってしまう。電動ノコで金属板を切ったり、下水パイプを埋め込んだりと大活躍のRobinが女性であることも大きな励み。「女性でも、やればできる」という勇気がわき、その後、我が家は随分と改装された。
Home Making番組の老舗「This Old House」のWWWサイトでも、同様に改装のワザが学べる。こちらは全米から選りすぐった特徴ある建築様式の民家を、職工のチームが数ヵ月に渡って徹底改装する模様を毎週中継。WWWサイトの方も番組に合わせてアップデート。
このほか、力仕事が苦手な主婦をターゲットにした人気番組「Martha Stewart Living」(残念ながらWWWサイトはない)など、アメリカでは主婦向けHome Making番組が増えてきている。自分自身の手で個性のある家にするのが一つの流行になっているようだ。こんな話をしていたら、急に電動ノコギリが握りたくなってしまった。
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