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本格派インターネット・アイドル、「The Site」のSoledad O'Brien (97/04/21)

MSNBCによる週6日放送の「The Site」。最新ニュースから話題のトピックスまで、素人にとっても分かりやすい解説で人気のテレビ番組だ。業界の有名人のインタビュー、Yahoo!のスタッフによる注目サイトの紹介、バーチャルキャラクターのDev Nullによる技術用語Q&A、Cliff Stoll博士のコメントなどが楽しめる。テンポも小気味よく、視聴者を飽きさせない。番組で紹介された事柄の詳細がすべてWWWサイトでチェックできることから、テレビ視聴者をスムーズにインターネットに導くガイド役にもなっている。

この「The Site」をたった1人で取り仕切るのが、女性アンカーSoledad O'Brien。エキゾチックな顔だちと、素人の観点からの屈託のないツッコミで、マニア層だけでなく一般視聴者のファンも急増している。30歳、既婚のO'Brienだが、純真な少女の面立ちの中に、キリッと知性が光る。寄せられる電子メールは1日数100通。そのほとんどが個人的なファンレターだという。さらに、「The Official Soledad O'Brien Fan Club」というWWWサイトまで登場してしまうほどの人気ぶりで、O'Brien見たさに「The Site」にチャンネルを合わせる視聴者も多いのだとか。

実力主義のアメリカの土壌では、「カワイイだけ」のアイドルは生まれにくい。特にニュースキャスターなどは、容姿よりも経歴や才能がまず優先される。O'Brienもその例に漏れず、ハーバード大卒のバリバリのジャーナリスト。加えて、番組のための下調べを含めた労働時間は、1日14時間にもおよぶという。「素人の観点」を生かしながらも鋭いコメントや質問ができるのは、この努力の成果のようだ。TVとネットを繋ぐかけ橋を担うO'Brien。本格派なインターネット・アイドルの登場、といったところだろうか。