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大統領は大忙し「NetDay」と「EarthDay」 (97/04/28)
春もたけなわ、アメリカでは「Spring Cleaning(大掃除)」の季節だ。春とともに新たな気持ちで取り組もう、とでも言うように、大統領の4月の日程には大きな行事が組まれていた。「NetDay」と「EarthDay」がそれだ。
4月19日の「NetDay」は、「2000年までにすべての教室をインターネットにつなげよう」という目標の下、去年設定された記念日。アメリカのすべての地区で、黒板とチョークと同じ様にインターネットにつながったコンピュータが使えるようになって、初めて本当の教育の平等が成り立つ。その目標を体で表わすように、クリントン大統領とゴア副大統領がワイシャツの袖を捲り上げて回線を引いていた映像が、まだ目に新しい。結局、総額2億ドルの「Technology Literacy Challenge Fund」の獲得と、インターネットへの接続校数の35%から65%への増加(過去2年間)という成果を手に入れた。
1周年の今年は、これまでの成功を祝うと共に、さらなる目標へ向かって前進しようという意気込みが随所に感じられた。学校・図書館のインターネット接続に対する総額22.5億ドルの割引要請、NASAなどの公共機関を教育に生かすためのインターネットでのさらなる情報公開などだ。「NetDay」はこの1年で全米に広がり、25万人のボランティアが学校にインターネットを導入する作業に参加したという。「NetDay」公式サイトに表示される刻々と広がる接続校を表示したマップは、まさに壮観だ。
4月22日の「EarthDay」では、ゴア副大統領がまたまた腕捲り。EarthDayは、62年のケネディー大統領時代、「環境問題を政府の手で」を目標に制定されたもの。環境問題に敏感なゴア副大統領が引っ張るクリントン政権下では、非常に注目を浴びている行事だ。「EarthDay」公式サイトでの世界規模の行事予定には、日本の参加も見られる。関連行事を毎日更新する「EarthDay.org」で最寄りの活動を見つけて参加するのが、「politically correct」な市民の生き方だ。
どちらの行事も体を張って意気込みを見せる副大統領の姿が、とても頼もしく映った。
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