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「Tamagotchi」アメリカ上陸! (97/05/07)
5月1日、「Tamagotchi」がアメリカに上陸した。
日本の「たまごっち」人気は、これまでもアメリカでは折に触れて紹介されてきた。「4百万個を売ったビデオゲームペット」「バーチャルペットのためのバーチャル墓地」など、日本特有文化として多少奇異な目で報じられていた面もあったが、実際アメリカで販売される段になった今、紹介記事にもセールスピッチを盛り込んだ好意的なものが多い。バービーの根強い人気や、昨年のクリスマスに爆発的な人気を呼んだ「Tickle Me Elmo」など、玩具の流行が続いている現在の土壌で、「Tamagotchi」は次のターゲットとして自然に位置付けられているようだ。
無機質な物をペットとしてかわいがる文化は、一見日本独自のアイデアのように見えるが、実はアメリカにも同様の文化があった。70年代に爆発的な人気を呼んだ「Pet Rock」がそれである。なんの変哲もない「石」をさも生き物のように扱い、特別な居場所を与え、芸を仕込み、外出には持ち歩く。餌の要らないペットは、ユーモアのきいたプレゼントアイテムとして大流行したという。また、60年代のヒッピー文化の余韻を強く残した、現実逃避アイテムとしても珍重され、由緒ある石切り場から採れた石は、一部のマニアの間で高価な値段で取り引きされたという。「Tamagotchi」紹介でこの「Pet Rock」が引き合いに出されることも多い。無生物ペットの土壌が既にあるということも、今後の「Tamagotchi」の売れ行きには好条件になるだろう。
「Sushi」「Karaoke」についで「Tamagotchi」が英語の辞書に載る日も近そうだ。
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