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「INTERNET alfredo」は理想のインターネットカフェ? (97/05/12)

実を言うと、インターネットカフェというものには、以前から少々疑問を感じていた。繁華街で友人と会った折、インターネットの話に花が咲き、一緒にちょっと見てみたい…、という時にはとても便利なはず。が、たまたま訪れたカフェのほとんどは「WWWが見れます」というだけの機材やソフトしか揃っていないため、別の目的で再び訪れようという気にはなれない。だいたいアメリカでは、インターネットカフェの話題を耳にする機会があまり無い。自宅にパソコンがあるのに、わざわざお金を払ってアクセスすることには意味を感じない、という世相がうかがわれる。私もそんな一人だった。

ところが先日、MSNBCの「The Site」「INTERNET alfredo」を知ったことから、途端にそんな懐疑心が吹き飛んでしまった。「INTERNET alfredo」は、サンフランシスコのSOHOと言われるSOMA(South of Market)地区にあるインターネットカフェ。アルゼンチン出身、ヨーロッパで青春を過ごしたという店長のalfredo Lusaは、デカダンスの詩人Dorothy Parkerのサロンを意識し、ハイテク・デカダンスの殿堂「INTERNET alfredo」を設立。ハイテクの探究者たちをサポートしようと、常に最先端の設備を完備することを再優先に店を経営しているのだとか。

T1接続に加え、Netscape、Eudora、Telnet、Fetch、そしてCU-SeeMeまで有名どころのインターネット関連ソフトや、Word、Excel、PowerPointといったオフィスツールが使い放題。そんな大盤振る舞いが功を奏してか、利用者層は初心者よりも法律や医学などの研究者が多いのだという。膨大な量の資料を調べまとめるのに高速回線が大活躍。「時間が大幅に節約できる」と研究者層に大好評。

それでも、これだけでは人気を保つのは至難の業だ。そこで、「INTERNET alfredo」ではこのほかに、Photoshop、Illustratorなどの画像処理ソフトから、Zipドライブ、スキャナなどのハードまでが使い放題の「Design Stations」(10ドル/1時間)、Hi-8/SVHS、Premiere、Director、E3DとT1回線が利用できる「Digital Editing Suite」(30ドル/1時間)など、豊富なサービスラインを用意。そのおかげで、なかなか設備投資のできないフリーランスのデザイナーや、WWWをちょっぴり手直ししたいWebマスターたちにも人気があるのだという。

さらには、インターネットやアプリケーションについての教室も用意。初心者層へのアプローチにも熱心だ。ゆったりしたラウンジ風の店内、軽食ができる環境も居心地抜群。そして何より嬉しいのは、24時間年中無休の営業だ。Night Owl(夜間族)の多いSOMA地区、「INTERNET alfredo」が最も活気づくのは午前2時から5時の間だという。こんな素敵なインターネットカフェなら、ぜひ入り浸たってみたい。

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