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どっちが一番? Barns & Nobleのオンライン販売スタート (97/05/19)

5月13日にNEWS.COMなどで報じられた、米国最大規模書店Barns & Nobleのオンライン販売開始。100万種類の書籍を扱う「インターネット最大規模の書店」というのがキャッチフレーズだ。大のBarns & Nobleファンとしては、歓迎すべきニュースのはずだった。が、ここでひっかかるのが、この前日Barns & Nobleが「地球最大の書籍店」として成功している仮想書店Amazon.comを、「うちの方が規模が大きいんだから、そんな唄い文句は使うんじゃない!」と告訴しているところ。

Barns & Nobleは、ニューヨークに本店を持つ全米規模の大型書店チェーン。この数年で店舗を急激に増やし、数あるマンモス書店の競争の中でも群を抜いて成功している。私の住むサンフランシスコ近郊にもフィッシャーマンズワーフ、コルマ、バークレー、オークランドと多数あり、駐車場完備でアクセスは抜群。落ち着いたダークウッドの店内には、ゆったりとスペースをとった書棚に膨大な書籍が並ぶ。いたるところに設置されたテーブルやベンチにゆっくり座っての書籍閲覧も自由。学生の集まる店舗では、「学習用テーブル」セクションを設け、誰でも何時間でも読書や勉強をすることができる。ハタキを持って立ち読み客を追い立てる店主の姿などは全く想像できない。ほとんどの店舗の一角には、こちらも猛烈にチェーン店を増やしているコーヒー店Starbucksがある。Barns & Noble+Starbucksの組み合わせが、学生やヤッピー層のハートをがっちりつかんでしまっているようだ。

これに対してAmazon.comは、インターネットでのみ営業を行う「仮想書店」。WWWサイトで受けた注文は、倉庫や出版元から直接取り寄せて発送するため、店舗というものは存在しない。数年前、まだ「インターネットビジネスは成り立つか?」という疑問が多発していたころ、数少ない成功例として頻繁にニュースなどで取り上げらた。迅速な受注・発送システムの確立や、店舗の設備投資などの無駄のない営業方法は、見ていてとてもとても小気味よかった。ガレージからスタートして成功を遂げたAmazon.comは、インターネットビジネスにこれから取り組もうとしている多くの小規模企業経営者に夢を与えたものだ。

「仮想店舗」を持たなくても十分トップの座を守れるBarns & Nobleの、オンライン販売開始にあたってのAmazon.comへの告訴。コンピュータ関連企業に限らず、一般分野でもインターネットビジネスが本格的ビジネスチャンスとして重視されるようになった証拠でもあろう。しかし、ここまで「オレが1番」と念を押さなくてはならないのだろうか。判官びいきの私としては、しばらくの間Starbucksでのコーヒーがいつもより苦く感じられそうだ。

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