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これを機会に禁煙? 全米を揺るがす「Tabacco Talks」 (97/06/25)

アメリカのタバコ会社と40の州政府の間で協議されていた「Tabacco Talks」。アメリカのマスコミは、連日のようにその動向を伝えている。タバコが原因とされる健康障害、それらの医療費はタバコ会社が負担すべきもの、という理由で州政府がタバコ会社を訴えていたもの。過去数10年にわたって論議されている「タバコの社会的責任」を明確にする歴史的な一歩として、全米の注目を集めている。CNN Interactiveによると、6月20日の交渉成立で、タバコ会社側は、今後25年間に渡り総額約4,000憶ドルを支払うことを承諾した。この資金は、タバコ障害の医療費、禁煙プログラム、公共健康管理プログラムなどに使われることになる。

USA TODAYによれば、「Tabacco Talks」で協議された内容は金銭問題だけでなく、現在のタバコ商法を規制する項目も多く含まれる。タバコの看板広告撤廃、スポーツ番組提供禁止、映画やテレビ番組での使用禁止、自動販売機撤去、…。そして、もちろんインターネット広告は全面禁止。さらに、未成年に人気のラクダのキャラクター「Joe Camel」などのアニメを使った宣伝、カウボーイでお馴染みの「Marlboro Man」などの人物による宣伝も禁止だ。タバコのパッケージには今までの曖昧な警告表示に代わって、「Cigarettes are addictive」「Smoking can kill you」などの直接的な黒枠警告表示が、パッケージの表4分の1に貼られる。これが米国議会を通過すると、50の州すべてに適応される法律となる。

全米に「反喫煙」ムードが漂っているとはいえ、タバコは人類の歴史に深く根付いた嗜好品。これを「中毒性薬物」として国家的に規制する動きに対しては、インターネット上でも熱のこもった主張や意見交換が行なわれている。

ABCNewsが設置した「Tabacco Settlement Chat」では、アメリカ国民の賛否両論、生の声を聞くことができる。「若い頃、みんなが吸っているから吸い始めたけど、今はすごく後悔している」「喫煙者の医療保険分も今まで負担していたなんて…、その分を返して!」という反喫煙派の意見。それに対し、「タバコは違法ではない」「政府に個人の自由を束縛されてたまるか」という愛煙派の意見など、身近な問題なだけに経験を交えて主張も様々だ。

また、「Tabacco BBS」という、反喫煙の立場からタバコと喫煙に関する情報を提供する非利益団体のサイトもあって、より突き詰めた視点での議論が白熱している。さらに、Yahoo! のsmokingカテゴリーには、反喫煙派、愛煙派を交えた多くのサイトが集められている。タバコの害について学習するにしても、権利を理解して気持ちよく喫煙するにしても、役に立つ情報源が数多く存在している。

いずれにしろ、「タバコの害」が話題の焦点になっている現在、「禁煙しようかなぁ」と思っている方には絶好のやめ時だ。なにしろアメリカ政府が励ましてくれるのだから。

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