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WWWデザインのブレインストーミング「Cool Site of the Year 97」 (97/08/11)

こうしてインターネット関連の記事を書く仕事をしていると、見るサイトのほとんどがニュース関係の文字情報サイトにかたよってしまう。実際に自分でサイトを作成する時になっても「1ページにいかにたくさんの情報を詰め込むか?」というのがいつものテーマ。文字ばかりにあきあきしていた中で、久し振りに目から鱗が落ちるような気持ちにさせてくれたのが、「Cool Site of the Year 97」のノミネート作品群だ。

「Cool Site of the Year」は、文字どおりその年の最も「Cool」なサイトを選ぶ行事。毎日ベストサイトを選ぶ「Cool Site of the Day」 が主催するもので、年間ベストはそれらの中からさらに選りすぐられたものだ。個人サイトが一般化した95年にスタートし、今年で3回目となる。文章の質、デザイン、コーディングのすべてが考慮される総合選考に、昨年勝ち残ったのは「Discovery Channel」。同名のケーブル放送と連動した自然科学情報サイトだが、膨大な情報を面白く見やすくまとめたテクニックにはうなずくばかり。97年度の最終選考は8月4日に終了し、現在一般から候補サイトへの投票を受け付けている。この結果は10月3日にWebcastなどを通じて世界中に発表される予定だ。

さて、今年の選考にはどんな作品が残ったのだろう。今年は「Personal Web Site(個人賞)」や「Cool Design(デザイン賞)」などの部門賞に新たに「Live Online Event」「Still Cool Site」などが加え、全9部門での選考。各部門5サイトずつノミネートされている。

一番気になる総合賞「Cool Site of the Year」には、ジャーナリズムを皮肉ったユーモア新聞「The Onion」、HotWired出身のDerek PowazekによるWebzine「The Fray」、ギターからバスケットボールまでという究極の学習サイト「Learn2.com」、離婚届けや逮捕状など有名人の法文書を見ることができる「The Smoking Gun」、オンラインクイズゲームショー「beZerk」がノミネートされている。昨年のノミネート作品はそのほとんどがWebzine系であったが、今年はバラエティーに富んだ内容だ。

中でも私のお気に入りは、人気CD-ROMクイズゲーム「You Don't Know Jack」をフィーチャーした「beZerk」。インタラクティブ性満点で、仕事の合間の息抜きについつい立ち寄ってしまうサイトだ。CD-ROM版の売れ行きもよく、ファンの数はうなぎ上り。また、Webzine「The Fray」のデザインも、少ない要素でいかにして簡潔に内容を伝えるかの好例だ。

そのほか、個人だからこそ冒険ができる「個人賞」には、画期的なコンセプトのサイトが目立つ。また「デザイン賞」には、目を見張る「Cool(かっこいい)」デザインのサイトが並ぶ。「美術は数を見なければ目を養えない」とよく言われるが、WWWサイト制作も同じこと。いいサイトをたくさん見て、ただ文字を詰め込むばかりでない、Coolなデザイン感覚を身につけたいものだ。

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