Internet Watch Logo
サオリ姉さんのSurfin'USA
about サオリ姉さん

Webデザインの鉄人「Cool Site Competition」 (97/10/13)

日本では「検索の鉄人」コンテストが話題を呼んでいるようだが、アメリカでもインターネット技術の「鉄人」の名をかけた競技が行なわれた。9月29日から10月3日までワシントンDCで開催された「Web'97 Design and Development Conference」会場での「Cool Site in a Day Competition」がそれ。東西2つのチームに分かれ、8時間でWebサイトを作り上げ、そのクオリティーを競うというものだ。

各チームには、それぞれの分野で活躍するメンバーが集められた。西海岸チームは、リーダーに人気オンライン誌「The Fray」の創始者Derek M. Powazek、WebテクノロジーやInternetカルチャーのオンライン誌「Stating the Obvious」の出版人Michael Sippey、「Salon Magazine」のインターフェイス・ディレクターPatrick Corcoranなど。一方、東海岸チームは、リーダーにCybergrrl社社長のAliza Sherman、10代のサイバーカルチャー誌「Maximag」の創始者Heather Irwin、Webデザイン情報サイト「Eye to I」の創始者Jeff Gatesなど。各自がすでに鉄人と呼べそうな、そうそうたるメンバーだ。

また、これを判定する審判の面々も一流揃い。「Cool Site of the Day」の編集者Richard Grimesや、「Designing Web Graphics」で日本でもお馴染みのWebデザイナーLynda Weinmanなどが名を連ねている。

「非営利団体のWebサイトを8時間で作る」というルールで、今回選ばれたテーマは「Literacy Volunteers of America」。文盲者に読み書きを教えるボランティア団体のサイトを、両チームが同時に作成するというものだ。朝9時から夕方5時までの8時間、昼食を取る暇もない一日がかりの共同作業。各自が文章、デザイン、プログラミングなどの分担をはっきりとわきまえ、効率よく作業することが強いられた。しかし、秀才揃いとはいえ、今まで一度も一緒に仕事をしたことのないメンバー同士だ。ましてや、それぞれの分野でトップの立場である面々、エゴの衝突も多々あったことだろう。8時間という限られた時間は、そんな「egoless(エゴを捨てた)」共同作業へのチャレンジでもあったようだ。

8時間を経て、ホームページを2バージョンも持つことができた「Literacy Volunteers of America」。本来ならばボランティアが何日もかけて作らなければならないホームページのはずが、たった一日で、それも最高の技術と最新のデザインでできてしまったのだから喜びも格別。このような企画の賜であるというクレジットも付くわけだから、アクセス数も期待できそうだ。ホームページが必要だが持つことが難しい非営利団体と、創作力ありあまるクリエイターたちのチャレンジ精神。この2つをうまく繋げた素晴しい企画だったように思う。

さて肝心の勝敗だが、「西海岸サイト」「東海岸サイト」どちらも文章のもっていき方やわかりやすいナビゲーションで甲乙つけがたい。しかし、簡素ではっきりしたインターフェイスで西海岸の勝ち、という判定が下された。いずれにしろ、このような企画がもっと増えて、多くの非営利団体サイトが作られるようになれば、結局は全員の勝ちとしてそんなサイトを利用できるはずだ。

バックナンバーリストへ戻る
INTERNET Watch

Copyright(C), 1995-1997 Impress Corporation.
internet-watch-info@impress.co.jp