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米国から日本への旅、インターネットで準備万端 (97/10/27)
これを読者の皆さんがお読みになる頃、ちょうど私はサンフランシスコから成田へと向かっているはず。しばらく離れると右も左もわからなくなると言われる東京の繁華街。1年半ぶりの帰国を前に多少不安になっている。日本での限られた時間を有効に使うための情報収集は、インターネットでどの位できるのだろう? と、今回は私事であるが、インターネットを使った日本への旅の準備の模様を、1年半前の様子と比べながらご紹介しよう。
なにはともあれ航空券の予約。オンラインチケット販売の盛況さは耳にしているが、実際に試すのは初めてのこと。格安チケット販売サイトの一つ「Travelocity」で国際線チケット状況を調べて見た。「Low Price」を指定して希望日時と発着場所を入力すると該当便名が表示される。その中から希望の便名を選んで価格を見ると、片道で1,030ドルと出た。これはちょっと高い。というわけで、結局地元の旅行会社から往復750ドルで購入することになった。国際線チケットに関しては、何かと融通のきく馴染みの旅行会社が、去年同様安心で迅速だった。
日本では複数の都市を旅行する予定。そこで国内線航空券の予約も必要だ。価格帯がはっきり明示されている日本の国内線航空券の購入は、迷うことなく航空会社のオンライン販売を利用することにした。今回はJALとJASを利用するが、どちらもオンラインでクレジットカード決算のできる「チケットレスサービス」を採用していてとても便利。去年までは、日本に着いてから店頭購入するか、家族に頼んでいたが、これで思いついた時に自由に旅のプランが立てられる。日本での時間節約にもなって大喜び。
そして、日本での一番の楽しみは、何といっても「食」。日本食に限らず、人気レストランにはぜひ立ち寄ってみたい。グルメ関係のサイトは数多くあるようだが、短期間で限られた場所を旅しなければいけないので、タウン情報から検索してみることにした。東京で主に時間を過ごす「渋谷」で検索してたどり着いた「渋谷ウォーキング」。レストランやお店の紹介が豊富な写真と地図つきで分かりやすい。旅先の「神戸」にも「グルメGuideこうべ」というレストランデータベースがあった。エリアやジャンルなどで一覧することができ、こちらも写真や地図付き。店構えやメニューの写真で本当に行きたい店を事前にチェックすることができるというのは本当に便利だ。日本のグルメ書籍も米国で購入することはできるが、なにしろ値段が高く、必要な地域の情報が必ず得られるとは限らない。今までは毎年行きつけの店や、行きあたりばったりの店選びをしていたが、今回は数ある食関係サイトの情報で、新たなレストランの開拓が思う存分できそうだ。
さらに、日本での雑務を時間内に終えるには事前準備が大切。今回も銀行や税金関係の用があり、そのための必要書類を揃えておかなければならない。去年までは、まず電話番号を調べるためにKDDに電話をかけ、それから国際電話で各機関に問い合わせなければならなかったが、今ではインターネットを通してだいたいのことを知ることができるようになった。公共機関や、銀行・病院などの情報は、日本に居れば電話帳などですぐに調べられるから、インターネットの必要性をあまり感じないかもしれないが、海外では高価な情報になることが多いのだ。これらのサイトが増えてきたのは、海外居住者にとって本当にありがたい。
国際電話料金や時差を考えずに国外の情報を収集できるのは、インターネットの最大の利点。実際に試してみて、一般人にとって有益な情報やサービスが、この1年半で随分と増えたように感じた。また、他人の手をわずらわせず、自分で調べ、計画できるのも魅力的。日本に限らず海外でも同様に便利なサイトが増えている。海外旅行をしようとお考えの方には、是非この快感を味わっていただきたい。
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