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サオリ姉さんのSurfin'USA
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モンスター化するハロウィン産業 (97/10/29)

10月31日はハロウィン。「Trick or Treat!(お菓子くれなきゃ、悪さするぞ!)」と叫びながら、仮装して戸口に現われる小さなオバケたち。この時期、お菓子の買いだめやJack O' Lanterns(くりぬきカボチャ)づくりで各家庭は忙しい。特に子供が多いというわけではない私の住む通りにも、毎年50人前後の子供たちがどこからともなく現われる。装飾用カボチャなども含めると、ちょっとした出費になる。店頭に並ぶハロウィン商品の種類も年々増え、レストランなどもキャンペーンを展開する。長年子供だけのシンプルな行事だったハロウィンだが、ここ数年で様相が変わってきているようだ。

ファーストフードのTaco Bellでは期間限定で「目玉付きストロー」を配布、朝食シリアルのRice Krispiesはこの時期オレンジと黒に変わる。Dow Jonesが報じるところによると、ハロウィンの商業化はどうもここ5~6年の動きのようだ。6年前、Nabisco社が、同社の人気商品Oreoクッキーの中味のクリームを、ハロウィンの時期限定でオレンジ色にし、収益50%増。それまでMarsやHersheyなどの製菓会社だけが恩恵を受けていたハロウィンの習慣に、各産業が目を付け始めたのがちょうどこの頃だ。The National Retail Federationの予測では、今年のハロウィン関係広告費の全米総額は1億7千万ドルになると言われている。支出の方も膨大で、菓子類に10億ドル、コスチュームに10億ドル、装飾に6,000万ドル、その他飲食パーティー費などを加えると総額30億ドルにも達するという。ハロウィンはクリスマスに次ぐ一大商業シーズンに変貌してしまったようだ。

それらの商品の例は、オンライン販売のカタログから覗くことができる。コスチューム販売の「Halloween Mart」では子供用から大人用まで種類豊富。人気の「Star Wars」「Star Trek」シリーズや、ペットのためのコスチュームまで揃っている。プロの映画特殊メイク会社The Monster Makersが提供する「狼男シリーズ」は、さすがに超リアル。あまりにも怖すぎて、戸口のキャンディー訪問には使えそうもない。仕掛け商品でも手の込んだ高価なものが増え、Halloween Productionのラインアップにはびっくり。「The Wheelchair(車椅子に乗った骸骨が上階から降りてくる仕掛け)」が5,595ドル、「Attacking Werewolf(壁から飛び出してくる狼男)」が5,395ドル、人間が実際に中に入ることができる「The Haunted Mansion(お化け屋敷組み立てキット)」に至っては37,000ドル。こうなってくると、単に子供のためというより、大人も楽しまなければもったいないような規模だ。

それもそのはず、ハロウィンの仮装を大人が楽しむ行事も年々増え、10月31日周辺の週末には、市やクラブなどが主催する仮装パーティーが各地で開催される。例えばSan Franciscoベイエリアでは、新聞に告知される大きなイベントだけでも約50を数える。市が主催する最も大きな催し物「Halloween San Francisco」などは、参加者20万人を記録している。会場前に並ぶコスチューム屋を利用すれば、その場で変身して参加することができるこの種のイベントは観光客にも大人気。ホームページがあるものでは「New York's Village Halloween Parade」「Halloween In New Orleans」など、コスチューム・コンテストをメインにした大人のためのパーティーが、他にも全米各地で無数に開催されている。インターネットでも「SCIFI.CON 2.0」が全国のインターネットカフェのハロウィンパーティーの模様を中継するという噂だ。

今年は私も大きなパーティーの1つに参加したのだが、普段自分の中に隠れているAlter Ego(分身)に変身するというのは、いくつになっても小気味良い。別の人格になりきって普段のウップンを晴らした翌日は、本当にスガスガしいものだ。毎日が退屈と感じている方にはお勧めのイベントだ。

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