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休暇はアニメ作りにチャレンジ!「International Animation Festival」 (97/12/22)

年末が近づき、年賀状やクリスマスカード作成に忙しい時期。趣向を凝らした絵を添付した電子年賀状作成に勤しむ方も多いはず。せっかく芽生えた絵心、お正月休みを利用してアニメ作りに挑戦! …なんていうのはどうだろう? というのも、作品を国際的に発表できるかもしれない場が設けられているからだ。RealPlayerで有名なReal Networks社が主催する「International Animation Festival」がそれ。

アニメーションと言えば、まだまだテレビや映画、CD-ROMの世界が主流だが、それをもっとインターネット上で普及させようというのが、今回初めて開催されるこのフェスティバルの目的だ。プロとアマチュアのカテゴリー別に2月1日まで作品を募集しており、その中から審査員による選考と一般投票で選ばれた作品が、2月20日以降同社のホームページ上で公開されるというものだ。フォーマットは、インターネット上のアニメ制作ソフトで大きなシェアを持つMacromedia社の「Flash」が使われている。

注目は審査員のそうそうたる顔触れ。まずは国際的な映像アーティストのChristine Panushka。1984年のサンフランシスコ国際映画祭特別賞「The Sum Of Them」、アスペン映画祭大賞「Nighttime Fears and Fantasies」などの作品で有名だ。「Absolute Vodka」というサイトは、商業美術の登竜門でもあるCommunication Arts社の1997年度マルチメディア大賞にも選ばれている。

3Dアニメ「Le Flipper」で知られるGeorges Lacroixは、アニメ制作のFantome社を基盤に「Geometric Fables」「Insektors」などの人気シリーズを続々制作中。こちらも国際エミー賞やバンフ映画祭など、数々の賞を総なめしているアーティスト。

そして短編アニメの巨匠、「How to Kiss」「25 Ways to Quit Smoking」などパンチの効いたブラックユーモアでお馴染みのBill Plympton。1975年に風刺漫画でデビューし、「Plymptoons」と呼ばれる一連の作品群を世に送り出している大御所だが、彼の屈折センスは現在の若者にも大ウケで、作品はMTVでも頻繁に放送されている。

こんな審査員に見てもらえるだけでも応募したくなってしまうが、賞金もなかなかのもの。1等には、プリンター、スキャナー、タブレットなどが付いたマルチメディアパソコン一式、Director Multimedia StudioやDreamweaverなどのソフト一式など、そしてreal.comなどのサイトでの作品公開と、8,500ドル相当の商品が用意されている。作品に目を光らせる協賛企業も、アニメ総合誌のAnimation World Network、スーパーヒーローコミック誌のMarvel Comic、Warner Brothersの漫画部門Cartoon Network、SF専門テレビ局SciFiChannelなど、アニメ業界のビッグネームが続く。

応募作が目にとまれば、アニメ作家として国際デビューなんていうこともあるかもしれない。せっかくのお正月休み、そんな夢を見ながら、ちょっとだけクリエイティブになってみるのもいいだろう。

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