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サオリ姉さんのSurfin'USA
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優しい気持ちでサンタクロースに (97/12/24)

家々の窓には飾りを凝らしたクリスマスツリーがのぞき、夜ともなればサンタやトナカイのイルミネーションが通りを照らす。大きな買物袋をかかえて家路を急ぐ人々も救世軍の鈴の音に足をとめ、「メリークリスマス!」と募金バケツに小銭を投げ込む。クリスマスカードを開きながら、ずっと会っていない友人に思いをはせる。

1年のうちで、最も優しい気持ちになれる季節。今日はクリスマスイブ。

そんな気分で街を歩いていると、レストランのガラス窓にこんな貼紙を見つけた。「Hamilton House's Wish List(サンタさん、ハミルトンハウスの子供たちは今年のクリスマスに以下の物を希望します)」。リストにあがっているのは、洋服、食料、クレヨン、ノート、辞書、絵本など。身寄りのない子供達の地元施設ハミルトンハウスが、サンタという名で一般の人々に向けて物資のお願いをしているのだ。こんなシャレた貼紙に心を動かされて、立ち止まってメモする人もいる。これもステキなクリスマスの風景。

家族がいれば父親がサンタ代わりをしてくれるが、アメリカにもサンタが現われない家庭がたくさんある。そんな子供達にプレゼントを、そして恵まれない家庭に暖かい七面鳥を、という活動がキリスト教文化の中に深く根付いているのが分かる。街のいたるところに食料や物資を集めるための容器が置かれ、それらがクリスマスが近づくにつれ、どんどんいっぱいになっていく。

募金バケツの横で赤い制服を着て鈴をふるのは、クリスマス風景には欠かせない救世軍(The Salvation Army)のボランティア。1865年に英国で創立されたこの救済組織の加盟国は、現在100以上にもなるという。年間を通して募金や物資の受け付けをしているが、クリスマスには特別こうして街角に立つ。

風景の一部と言えば、米国ボランティア協会が行う「Sidewalk Santa」も名物のひとつ。煙突に見立てた募金箱の横に、服装も身振りもすっかり成りきったサンタが立つ。恐慌時代のニューヨークで生まれたこの組織は、荒んだ人の心に灯りをともすのが使命。子供たちの夢を壊さないよう、このサンタになるには態度や話し方の講習を受けなければならないという。

そして1947年に創立され今年で50周年を迎える米国海兵隊の「Toys For Tots」の活動も、クリスマスには大いに活気づく。各地で行なわれるクリスマスコンサートやイベントなどと提携し、参加者に入場料の代わりにおもちゃの持参を呼びかけるという方式。制服姿の凛々しい海兵隊員たちがおもちゃの入った大袋をテキパキ運ぶ姿は、見ていてとてもすがすがしい。こうして集まったおもちゃは、クリスマスに全国の施設に配られる。

ちなみに私は、ハミルトンハウスにTシャツや古い辞書などを持って行った。見ていた子供たちにボランティアの1人が「サンタさんからだよ」と説明した。決して無理をして買ったのではなく、家で余っていたものばかりなのだが、これでサンタになれるなんてとてもいい気持ち。読者のみなさんにも、Merry Christmas!!

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