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元祖Xファイル、FBIの文書公開サイト「FOIA」 (98/06/24)

 インターネットファンも待ち焦がれていた映画「The X Files/Fight The Future」が、6月19日から米国で公開された。第1週で興行成績1位に躍り出た勢いは、Yahoo!の特設カテゴリーCNNのディスカッションコーナーの設置にも反映されている。そんな折、「真実は、Xファイルの主人公、モルダーやスカーリーすら思い付かない場所に…。それはFBIのサイト」という洒落た書き出しのCNETの記事が目を引いた。FBIサイト内にある公開文書セクション「FOIA」に、最近興味深いファイルが続々とアップされているというのだ。

 「スパイ活動」「超常現象」など、6つのカテゴリーに分けられたファイルの数は現在37。「アルカトラス脱走事件」「ボニーとクライド事件」「ヒンデンブルグの悲劇」「マジェスティック12」「ロズウェル」など、まるでベストセラーリストのような題名が並んでいる。'69年に「根拠なし」として打ち切られた空軍のUFO調査「Project Blue Book」、世界各地からFBI宛に寄せられた一般市民の「ヒトラー目撃メモ」や「UFO目撃メモ」など、タブロイド新聞の真相はここにあり、という感じだ。

 また、「有名人」カテゴリーでは、国家に影響を与えるような有名人に対しFBIが下した判断やメモなどが公開されている。'70年にニクソン大統領と会談し、米国の士気を高めることに貢献したエルビス・プレスリーも、FBIフーバー長官には当初敬遠されていたらしい。渋々行なわれた対談のあと「エルビスは異様な外見に反して、若者と国家を思う誠実な人物だ」という感想を記したメモが残されている。ビートルズの人気に対しても当時のFBIは、「若者に対して不謹慎な服装や思想を鼓舞するもの」として要注意人物扱いをしていたようだ。

 FBIの「FOIA」ファイルは、'66年に施行された「Freedom of Information Act(情報公開法)」に対応して、今までも個人の要請に応じて個別送付されていたものだが、コピーや郵送の手間などで時間がかかっていた。こうしてWebサイトからダウンロードできるようになったのは去年からのこと。現在16,000ページの閲覧が可能だが、FBIでは130万ページの掲載を目指しているという。現在、FBIの文書請求対応人員は400名というから、Webサイトに全部上げてしまうことで人員削減もできるということだろう。

 去年の7月からのFBIサイト訪問者数は140万人。映画「The X-Files」の人気で、また訪問者増加に拍車がかかりそうだ。

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