【連載】

第6回 ステップアップ「雑貨」

(編集部から:イベントなどでもらう「企業ロゴ入りボールペン」を使い続けてませんか?身の回りの雑貨を「お気に入り」でまとめ、潤いのある生活を送ってみましょう)

 子供の頃、新しい鉛筆を降ろした時のあの感覚。妙にドキドキ・ワクワクしたり、「何かいいことがあるかもしれない」という思いは、誰でも感じたことがあるだろう。シャンプーや歯ブラシ、コップと何でもいいが、真っ新なものを使う時、何だか妙に嬉しくなる。それだけで、リフレッシュできる。

 毎日の情報漬けの暮らしからリフレッシュするにはどうしたらいいのか。ふと、部屋の中を見渡してみても、私の仕事場には「ゆとり」や「遊び心」は全く感じられない。本棚には技術系雑誌や書籍が並び、マウスパッドでさえ、NECの「バザールでござーる」。なんとも殺風景な部屋だ。そんなところで、毎日毎日PCと向かい合っている。仕事に追われっぱなしの日常から逃げ出せる休日ぐらい、「お気に入り」に囲まれた時間を過ごすというのもいいかもしれない。来週に向けての鋭気を養う、そんな週末の過ごし方もいいだろう。


 

 「手っ取り早く、自分好みの空間を作るには」を考えてみる。それには「雑貨」類をセレクトするのが良さそうだ。「雑貨」と聞くと「=女性」というイメージが強いだろうが、ちまたにある雑貨のすべてが「女性もの」ではないし、デザインやアイデアはシンプルなものも多い。例えて言うなら、今や生活に必要な衣・食・住を網羅している「無印良品」の『無印良品ネットストア』あたりがその類に入る。事実、品揃えの良さと、派手すぎず、落ち着いた雰囲気は男女を問わず、幅広い層にウケている。

 また、「お気に入り」を揃えるだけでなく、収納用品を使って部屋をすっきりとさせるという手もある。家具全般を販売している「いー家具ねっと」の『CDラック』コーナーには種類もデザインも豊富なCDラックが並ぶ。この中から自分にあった一品をセレクトして、お気に入りのCDやDVDをレイアウトしていくのも楽しいだろう。ゆったりとした休日が過ごせそうだ。

 「新しい鉛筆でワクワクする」という感覚を思い出したきっかけは、先日出かけた講習会だ。出席者はさまざまな職種・年齢の人が10人程度。その時、ふと周りの人の筆記用具が目に止まった。多くの男性は、長年使い込んでいそうな冴えないシャープペンが剥き出しのまま無造作に置かれている。変わって女性はキチンとペンケースに筆記用具を収納して、「遊び心」満載のシャープペンやボールペン、カラーペンと取り揃えていた。「やはり、男女の違いはこんなところにも出るんだな」と思った瞬間、私は慌てた。と言うのも、私の机にもボールペンが1本、剥き出しのままだった。この持参したペンは、イベントでもらったマイクロソフト社のネーム入りボールペン。「遊び心」とか「お気に入り」などとは縁遠いものだった。以前から筆記用具は、イベントやセミナーでもらったものがほとんどだ。いつもマイクロソフトのボールペンを使っていたので、会社の人から「マイクロソフトの回し者か!」と冗談で言われていたものだ。それを思い出した時に、会社勤めの頃から筆記用具なんて買ってない事に気付いた。

 仕事に明け暮れていると、生活なんて、食事でさえ、どうでもよくなる事がある。しかし、生活を潤すという事は大事な事ではないだろうか?居心地の良い部屋でしばしの休息を取る。これは最低限必要だろう。その為には、多少ムダ使いに感じても、何かを揃えたり、整理したりする事は良い事ではないか?それで、いい仕事ができるなら、それは十分に元が取れる投資となるはずだ。

(2002/7/11)

■著者紹介■
花田 志保

データベース構築・パソコンインストラクターの傍ら、プログラミングの知識を生かしてパソコン関係の書籍も執筆するライター。現在、肩書きを思案中。

主な執筆:
「かんたん楽しい『デジカメ生活』」、「子どもにウケる パソコンあそび」、「パソコンのくにのふしぎなへや」(いずれもPHP研究所)、そのほか通信教育テキストなど。

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[Reported by 花田 志保]

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