【連載】

第7回 チェック項目 「頭髪」

(編集部から:「髪は長い友達」というCMがありましたが、男性にとって頭髪の有無は死活問題?。髪に優しいIT戦士を目指しましょう!)

 システム屋に禿げている人が多いのか。それは定かではないが、私の周囲はそうだった。私が所属したところは総勢7名の小さい部署だったが、20代が4名、残りの3名は30代から40代前半という世代構成で、後者は全員が全員禿ていた。しかし、この3名はとても明るかった。思いっきり「ハゲ」ていることを公言し、自らジョークにしてしまうほどのパワーを持っていてくれた。お陰で、変な気を回さずに済むし、とても付き合いやすい人たちだった。世の中には頭が薄いことに悩んで、ネガティブになっている人も多いはずなのに、なぜかこの3名は新しい人材が入るたびに「システム屋になるとこうなるんだよ。覚悟しておくように」と、本当なのか冗談なのか、笑いながら諭していた。

 段々と暑くなってきて、ふとそんな記憶を思い出した。例えば、電車に駆け込んできた頭の薄いおじさまたちは、汗を拭き取るために、一斉にハンカチを取り出す。そして、首より何より、広くなったおでこを必死に拭う。誰でも汗をかいたら、おでこを拭うものだが、この時ばかりは普通の仕草が「おでこが広くなっている」ことを強調してしまう。そんな光景を眺めていて思い出したのだ。

 禿げる原因として遺伝、特に隔世遺伝だという説を耳にする。本当にそれだけだろうか? 調べてみると、多くの要因があるらしい。その中に、もちろん「遺伝」も含まれているが、注目したいのは「不摂生な生活」と「ストレス」。不摂生な生活の代表、睡眠不足やタバコは、髪にも影響を与えるらしい。そして、その刺激は「ストレス」へとつながる。もちろん、職場や家庭などの他のストレスと相まって「脱毛」が進行する。それからもうひとつ注目したいのが「洗髪」。洗髪を怠ると毛穴に皮脂や汚れが溜まり、毛根に良くないらしい。ところが、洗いすぎも良くないという。このあたりが難しいところだ。

 数ある要因の中から、たった3つを取り出しても、この徹夜続きが多い業界ならば「大量の汗をかく」→「今日も徹夜だ」→「風呂に入れない」→「おまけに睡眠不足」→「禿げてくる」という悪循環が安易に想像できてしまう。やはり、システム屋に禿げている人は付き物なのか。

 しかし、あきらめる必要はない。ネット上では数多くの「薄毛」「脱毛」をテーマにしたサイトが存在する。中でも『東洋医学育毛研究所』では、現象を把握できる「薄毛度チェック」や「薄毛の人の体質の特徴」を紹介しているだけでなく、メールでの相談にも応じている。

 また、日本医学育毛協会の『脱毛症の症状・原因・治療法』では男女を問わず、その症状に至る原因と治療法を細かく解説してくれる。頭髪のことで気になったならばこの様なサイトを参考にするといいだろう。

東洋医学育毛研究所 脱毛症の
症状・原因・治療法

 ところで、男性にとって頭が薄くなるということは、恥ずかしいことなのだろうか?妙に気にしたり、隠したりしている人を見ると、すごく気を使う。勝手な言い分だが、仕事以外であまり気を使わせないで欲しい。もちろん、その悩みは女性には理解できないことかもしれない。しかし、私個人的には別に恥ずかしいことではないと思う。堂々としてていい。多少、人より早く薄くなっても、年を取れば禿げてくる人は多いのだ。ちょっと人より、先を行ってるだけだ。

 世の中には、禿げていても格好イイ人はいる。「ハゲ」を公言していた冒頭の3名は、少なくとも私には格好良く見えていた。

(2002/7/25)

■著者紹介■
花田 志保

データベース構築・パソコンインストラクターの傍ら、プログラミングの知識を生かしてパソコン関係の書籍も執筆するライター。現在、肩書きを思案中。

主な執筆:
「かんたん楽しい『デジカメ生活』」、「子どもにウケる パソコンあそび」、「パソコンのくにのふしぎなへや」(いずれもPHP研究所)、そのほか通信教育テキストなど。

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[Reported by 花田 志保]

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