【連載】

第11回 チェックポイント お腹

(編集部から:食欲の秋です。でも、油断してはいけませんね!)

 9月も後半、酷暑だった夏が終わり、秋雨前線と共に秋が深まる。秋、食べ物が特別おいしく感じる季節だ。きのこや栗・芋そして魚。サンマの塩焼きなんかは堪らない。これにビールがあれば文句はない。夏のビールは言わずとおいしいが、秋のビールも旬の食材との組み合わせで、これまた違ったうまさがある。

 しかしだ、ビールを飲むと食が進み、食べ過ぎると太るわけだ。日本の女性はダイエット信仰が強いと言うが、私もそれに漏れていない。極力太らないように、日々努力と辛抱をしているのだ。しかしながら、この数週間で少しお腹が出てきた。「こりゃ、まずい」と晩御飯のメニューからサンマを外した。

 お腹と言えば、思い出す人物がいる。高校1年の時のEnglishの先生だ。先生はかなり太っていて、もう定年間近だったように思う。当時、木造の校舎だったので先生が歩くと木の廊下が「ギシィッ、ギシィッ」と悲鳴を上げていた。だいたい太った人は暑がりだから、授業が始まるやいなや、スーツの上着を脱ぐ。スーツのパンツをサスペンダーで止めている人をこの時初めて見たのだ。まるでマンガの中のキャラクターみたいだった。パンツの上にウエストよりはるかに大きいお腹がのっかり、サスペンダーが一生懸命パンツを引上げているかのように見えた。そして、想像以上のお腹の大きさに驚いた。

 恐らく、多くの女性が気付いていることだと思うが、男性の服は女性の服に比べ、お腹の出っ張り具合がわかりにくい。男性の体型は女性に比べて寸胴だ。女性のように「くびれ」などがない分、服で身体の一部を強調させるようなことはしない。そして、上着のあるスーツは特に、男性のお腹をうまい具合にカバーして、実際よりもスマートに見せるようだ。これは私の推測だが、あの直線的なラインと黒・紺などの濃いカラーがうまい具合になっているのだろう。実際、上着を脱いだ姿を見て「え~っ、この人、こんなにお腹が出てるんだぁ」と驚くことがこれまで何回あったことか。

 一方、女性の服は身体のラインを強調したりすることが多い。特に最近はタイトなものが多いので、三十路を超えた私には体型を調整するのが難しい。その点、スーツが体型を隠してくれる男性が羨ましい限りだ。しかし、いくら隠しても、上着を脱いだらお腹の出っ張りが見えてしまう。できれば、見えない方が良い。いや、お腹を引っ込める、または出ないようにするのが正しいのだろう。お腹が出てくる原因は何か。それは簡単に想像が付く。そう「中年太り」だ。

 「中年」とは「青年と老年の間の年頃。40歳前後から50歳代後半あたりまで」(三省堂大辞林より)とある。自分がまだ「中年」に入っていないことに「ほっ」と胸を撫で下ろしたが、管理栄養士や健康運動指導士の先生がダイエットや肥満などの正しい情報を提供してくれる「kimura栄養」によると、中年太りとは食べる量が変わらないのに太ったり、生活習慣も変わっていないのに太ったりすることを言うそうで、成人ならば年齢はあまり関係ないそうだ。(11-1.jpg)

 やはり、お腹が出てくるとは言え、行き過ぎると「肥満」になってしまう。痩せ過ぎも良くないけれども、肥満も身体に良いことはない。お腹を引っ込める為には、やはり「適度な運動」と「腹8分目の食事」と「栄養バランス」、つまりはダイエットをしなくてはならないようだ。

 そんなことを考えていたら、手にしていた秋の新作スナックがいつの間にかスッカラカンになっていた。はたと気付く。中年太り云々の前に、これがどうやら、私の出腹の原因のようだ。

(2002/9/26)

■著者紹介■
花田 志保

データベース構築・パソコンインストラクターの傍ら、プログラミングの知識を生かしてパソコン関係の書籍も執筆するライター。現在、肩書きを思案中。

主な執筆:
「かんたん楽しい『デジカメ生活』」、「子どもにウケる パソコンあそび」、「パソコンのくにのふしぎなへや」(いずれもPHP研究所)、そのほか通信教育テキストなど。

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[Reported by 花田 志保]

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