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ウォッチャー金丸のNEWS Watch

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1998年1月13日


HEADLINE 4 articles

日本地域プロバイダー協会のメンバー募集
China-US太平洋海底光ケーブルネットワーク計画が暗礁に
インターネットFAX3題
インターネット利用者の実態1997発表

余談3題:就職活動とインターネット/指紋認識装置内蔵キーボード/英語版HPの評判は...


 

[プロバイダー](レベルA'
日本地域プロバイダー協会のメンバー募集


 日刊工業新聞7面には、全国の地域プロバイダー(両毛インタ-ネットなど)14社が、日本地域プロバイダー協会(JLAPA)を発足し、2月14日に東京で開催予定の初会合に向けて会員募集を開始したという記事が掲載された。'97年夏ごろから協会設立に動き出しており、日本インターネット協会も支援をしているようだ。協会の活動内容は、メーリングリストによるハッカー対策・トラブル解決などの情報交換や特殊通信機器の共同購入、共同広告の出稿、通信事業者との意見交換、プロバイダー間のローミングサービスなどを主としている。

 中小の地方プロバイダーにとって、OCNなどの通信業者が手掛けるインターネット接続サービスの普及もあって、益々経営的に厳しくなると予想される。どこまでこの集団の利を活かすことが出来るかが、重要となってくるだろう。


[インフラストラクチャー][通信業者](レベルA'
China-US太平洋海底光ケーブルネットワーク計画が暗礁に


 日刊工業新聞9面には、世界の主要通信業者14社が推進する「China-US太平洋海底光ケーブルネットワーク計画が、料金問題で暗礁に乗り上げているという記事が掲載されている。米連邦通信委員会(FCC)が建設費を負担する初期当事者と、この海底ケーブルを利用する追加当事者の間に約4倍の料金価格差があることを不公平として、米本土へのケーブル陸揚げ認可を保留している事が原因という。

 このことで当初の可動開始予定である'99年12月がずれ込むようなことになれば、自前の通信ケーブルによる国際通信業務を目論んでいたNTTにとってかなりの痛手となるだろう。80Gbpsの高速回線の敷設を予定している計画だけに、インターネット・ユーザーとしても一刻も早い計画推進を望む所だが…。



○インターネットFAX3題
 今日はインターネットFAXに関する記事が多い。
 まず日経新聞11面には、DDIが子会社のDDIエンジニアリングを通じて、インターネット国際FAX事業に参入するという記事が掲載された。米ファクス・サーブ(faxSAV)社と提携し、2月からサービスを開始する予定で、通信料金は米国向けの場合、70円/分とKDDの通常料金の半額程度。
 次に日経産業新聞6面日刊工業新聞9面には、松下電送が、セキュリティー機能付きインターネットFAXを開発したという記事が掲載された。S/MIMEプロトコルをインターネットFAXに組み込み、かつ米ベリサイン社のデジタルID証明書を利用して、盗聴や改ざん、送信者へのなりすましなどを防ぐとしており、'99年度中に商品化する。
 また日刊工業新聞9面には、蝶理情報システム(CJI)が、インターネット/イントラネット環境でFAXを利用するためのシステム「LightningFAX for WindowsNT」を4月に発売するという記事が掲載された。社内のクライアント/サーバシステムからインターネット経由でFAXデータを送受信するためのシステムで、価格は1回線10ユーザー用で17万円。

 ソフト/ハード各々に新製品が出てくるインターネットFAX。その背景としては、インターネット電話システムと比べて、通話品質を気にしなくて済む分、価格面でのメリットが大きく、普及も早いと見込まれているのではないだろうか。


インターネット利用者の実態1997発表
 日刊工業新聞7面と日経産業新聞2面には、野村総研と東京大学社会情報研・橋元研究室が共同で、「インターネット利用者の実態1997」をまとめたという記事が掲載された。その中では前回の'96年実施の第1回調査と比べて、特にWWWの利用時間が減少しており、また女性利用者は電子メールをコンスタントに活用しており、オンラインショッピングの利用意向も高いと分析しているようだ。

 WWWの利用時間が減少しているのは、一昨年までのインターネット・ブームが過ぎ去り、より実用性へとユーザーの目が向いてきた傾向を如実に表しているようだ。




余談その1:就職活動とインターネット
 日経産業新聞3面には、リクルートが就職活動におけるインターネットの利用状況に関するアンケート調査をまとめたという記事が掲載された。'97年に就職活動を実施した学生の60%がインターネットを利用し、利用者の過半数が「役に立った」と回答しているという。また、ネットを利用しなかった学生も、66%は「不利・不快を感じなかった」と回答があったともしている。調査は就職活動をした全国の大学生・短大生を対象に、'97年8~9月に郵送でアンケート調査をして、427人から回答を得たもの。

 インターネットは、就職情報を得たり、提供する経路として定着しつつある感がある。

余談その2:指紋認識装置内蔵キーボード
 日経産業新聞1面には、富士通電装富士通グループと協力し、PCデータのセキュリティーを管理するため、指紋認識装置フィンガーパス」を内蔵したキーボードを開発したと掲載された。認識照合スピードが0.1秒と世界最高速の指紋認識装置を活用したもの。電算室などデータ保護を必要とする顧客の需要を見込んでいるという。

 PCを共用している場合、パスワード管理に神経を使うよりは、この様な認証システムを導入してセキュリティ効果を上げるのも、良い手かと思われる。

余談その3:英語版HPの評判は...
 日経新聞16面には、マーケット調査のギガジャパンが米コンセプトテスト社と提携して、日本企業の英字ホームページの評価サービスを開始するという記事が掲載された。百~千人の米国人にEメールを送り、英文ページについて内容や操作性などを聞き取る調査で、他にも米国内での製品などのマーケットリサーチなども行うとしている。

 世界に発信できるインターネットにおいて、英語での洗練されたページを目指すのならば、このサービスを利用してみるのも良さそうだ。


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