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ウォッチャー金丸のNEWS Watch

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1998年4月1日


HEADLINE 3 articles

政府は新たな規制緩和推進三カ年計画を閣議決定
郵政省は'97年10月時点の通信利用動向を発表
SMEのインターネット採用情報提供
余談3題:VIDEOtrekシステム/ワンタイムパスワード・ユーザー認証機能/タイムプラス好評


 

[政策][規制緩和](レベルA'
政府は新たな規制緩和推進三カ年計画を閣議決定

 日刊工業新聞1面には、政府が3月31日に新たな規制緩和推進三カ年計画を閣議決定したという記事が掲載されている。その計画は98年4月から2001年3月末までの3年間で、対象となるのは15分野624項目にも及ぶという。
 同紙2面には、そのうち情報通信分野での郵政省関連の規制緩和についての記事が掲載されており、51項目が上げられている。具体的には、第一種電気通信事業の料金を原則届け出制にすること、加入者電話などのサービスに上限価格方式(プライスキャップ方式)を採用すること、KDDの完全民営化、第一種電気通信事業を兼営するCATV会社に対する外資規制撤廃など、これまで郵政省が個別に発表してきた規制緩和策が盛り込まれている。
 しかしNTTと他通信業者との回線接続料金に対して、長期増分方式を導入する件や、NTT再編後の長距離・東西地域会社の完全分離などについては、あいまいな表記となっており、米FCCが進めている無線周波数を競売にかける周波数オークション制度についても、検討するという表現に留まったという。

 他産業分野でも言えることであろうが、規制緩和項目の内容を不透明なままにしておけば、具体的な緩和効果への期待感も薄れて、緩和策の実効性も疑わしいものとなってしまう。そういった先行きに対する不安感が、情報通信業界のみならず産業界全体を包んでいるがために、日本の景気回復を遅らせてしまうという悪循環を生み出してると思われる。
 グローバル・スタンダードを意識すべきなどと、今さら言い尽くされたことではあるのだが、21世紀に向かって先を見て、夢や希望の持てる緩和策となることを望みたい。




郵政省は'97年10月時点の通信利用動向を発表
 日経新聞5面と日刊工業新聞12面には、郵政省が31日、'97年10月時点の通信利用動向を発表したという記事が掲載された。インターネットの利用率が6.4%と昨年より倍増しているという。また携帯電話の世帯保有率が前年比21.1ポイント増の46%(内、PHSが15.3%)に上り、移動通信料も一世帯当り月6,298円と前年同期の2.1倍に膨らんだようだ。PCやFAXの普及率も各々28.8%と26.4%に達し、ケイタイとパソコン、FAXが新たな「三種の神器」になったと書かれている。

 情報通信業界がここ1、2年でいかに大きく伸びているかを如実に示す数字となっている。この勢いを無くさないためにも、上記項目の規制緩和策による通信市場の競争原理が有効に働くことを期待するのだが...


SMEインターネット採用情報提供
 日経産業新聞2面には、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が就職用の会社案内パンフレットを廃止し、インターネットによる採用情報提供に一本化するという記事が掲載された。1日から採用手続きや職種などの情報を流すほか、8日からは東京・市ケ谷にあるSME本社にインターネットカフェを設置し、ホームページを見ることのできない就職希望者にも開放するという。
 SMEは'99年4月の定期採用で、音楽ディレクターや映像ディレクターなどの制作関連から、営業や管理までをSMEグループとして幅広く採用するという。インターネットのみの情報公開に踏み切ったのは、グループ各社や所属アーティストなど多面的な情報を紹介することが難しくなってきたためと書かれている。

 SME社側の方針としては、会社案内パンフ作成の手間が省けるコストダウンと、情報に敏感な新卒者を採りたいという意向がマッチして、インターネットのみの採用情報提供となったと思われる。
 だが採用される側にしてみれば、雇用の機会均等がこの方策で図られているかといえば、現状ではまだまだと言えるのでははないだろうか。



余談その1:VIDEOtrekシステム
 日経産業新聞7面には、KDDがニュース用などの映像をノート型PCから伝送できる報道機関向け携帯映像取材伝送システム「VIDEOtrek」を商品化したという記事が掲載された。ビデオカメラなどで撮影した映像と音声をPCに取りんで、同社の「Quality Motion」技術でデータ圧縮する方式で、送信時の回線も通常の電話回線や携帯電話、インターネットなど多様に対応できるという。圧縮率も既存のMPEG1やMPEG2方式などに比べて高いため、データ伝送時間も1/3~1/10程度に短縮できると書かれている。再生映像はスタジオ収録の映像に比べ、やや動きがぎごちないが、速報ニュースなどには十分、使用に耐えうるという。価格はPC1台とサーバー1台に関連ソフトを組み込んだ基本セットで約250万円。

 速報ニュース・レベルの動画エンコーディングが可能で、カメラの解像度もそれほど必要ないことから、CCDカメラとPINマイク、ハンディPCに携帯電話を持ち歩けば、何処からでもリアルタイムにニュース発信が出来そうだ。まさに、昨今TVにも登場してくるようになったビデオ・ジャーナリスト向きのシステムといえる。

余談その2:ワンタイムパスワード・ユーザー認証機能
 日経産業新聞2面と日刊工業新聞13面には、インターネット接続サービスなどを展開するNTTPCコミュニケーションズが1日、広域ネットワーク内で機密性を保った通信を提供するイントラネットサービス「NNCS」においてワンタイムパスワードを使ったユーザー認証機能(一契約あたり加入費用:8千円、月基本料:500円 )を追加するという記事が掲載された。不正アクセスを防ぎ、ネットの安全性を一段と高めるという狙いらしい。利用するカードは、米セキュリティ・ダイナミックス社の「SecurID(SD/200)」とセキュア・コンピューティング社の「SafeWord(Gold)」の2方式を採用し、顧客はこれら二方式の一つを契約時に選択できると書かれている。そのカードはユーザーに貸与し、認証に必要なサーバーはNTTPC側で運用するようだ。

 モバイルPCを使ったリモート・アクセスの場合、認証に対するセキュリティも上げる必要がある。ワンタイム・パスワードを使えばセキュリティ性も上がるので、モバイル機器を使った社外秘データの送受信への用途などに需要が増えそうだ。

余談その3:タイムプラス好評
 日刊工業新聞13面には、NTTが2月13日から始めた首都圏限定の市内電話サービス「タイムプラス」(月々200円で市内通話が昼間5分10円、深夜・早朝は7分10円)の加入件数が、2月末で4万を超え、3月末には10万を突破する見通しという記事が掲載された。

 地域限定サービスとはいえ、この加入増加率には驚かされる。テレホーダイとのサービスを兼ねている加入者の率も相当に高いものと思われ、インターネット接続などアナログ回線を使ったデータ通信ユーザーがいかに増えているかが分かろうというものだ。それだけ待たれていた通信サービスだった、ということだろう(私個人的にも、今年夏頃にサービス開始が予定されているISDN版タイムプラスを待ちきれないのあるのだが...)。


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