1997年3月19日版
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●64bit WindowsNT対応アルファMPU「21164PC
」
●さくらやの携帯電話やPHSの下取りサービス
●FedExの物流新サービス
●「マルチ・エンタテインメント・シティ構想」
[MPU](レベルA')
●DECと三菱電機、三星電子(Samsong
Electronics)の64bit-WindowsNT対応MPU「21164PCAlpha」(PC
Watch記事参照)
日経新聞11面&日経産業新聞10面と日刊工業新聞13面、及び朝日新聞11面には、DECと三菱電機、三星電子の3社が64bitのWindows
NT対応MPU「21164PC Alpha」を発売する記事が掲載されている。
DECの3月17日付けのプレスリリースや、三菱電機の3月18日付けのプレスリリースにもあるように、DECと三菱が開発して、デジタル・セミコンダクター(DECの販売子会社)と三菱、そして韓国の三星電子が販売を行なうとなっている。
今年2月に米サンフランシスコで開催された国際固体素子回路学会(ISSCC)で発表された成果が早くも製品化されるわけだが、インテルもこの学会の情報を受けて、直ぐに64bit対応MPUを出してくる可能性が高いので、いかにそれまでに多くのPC(サーバー)メーカーに採用してもらえるかでこのMPUの先行きが決まることになる。その為には価格などの差別化も必要だろう。また、ある報道ではインテルへの対抗としての位置付けが強いMPUである事を強調しすぎて、三菱連合対インテルなどという図式を描いたものもあるが、DECの現在のPCのシェアから考えると、それだけで盛り上げるにはもう一つインパクトに欠けるのではないだろうか。
[携帯電話][PHS][サービス](レベルA')
●さくらやの携帯電話やPHSの下取りサービス
日経新聞16面には、さくらやが携帯電話やPHSの下取りサービスを始める記事が掲載された。この記事の隣には、シャープの32kbps
PHS「JD-P5」とパソコンへの接続専用データカード「XN-CD1」の発売記事も並べてあり、買い換えを促進しているようにも見えてしまう。
この方式は、家電量販店ならではの取組みといえ、4月以降始まるPHSの32kbpsのデータ通信サービスや、携帯電話による28.8kbpsデータ通信サービスを使いたいモバイル派には、何とも嬉しいサービスではないだろうか。携帯電話ばかりでなくパソコンのような、メーカーの開発スピードが速くて陳腐化が直ぐに進む物ほど、こういったサービスがあって然るべきだが、まだまだ一部の販売店(ソフマップなど)に留まっているのは残念なことだ。
東京・新宿あたりの激しい販売競争を考えると、直ぐにも他の量販店でも真似されそうなサービスであるような気もするのだが...
[物流][バーチャル倉庫&配送](レベルA')
●FedExの新サービス
日経産業新聞1面トップには、フェデラル・エクスプレス(FedEx)がアメリカやカナダで行なっていた「interNetShip」サービスを日本でも始める記事が掲載された。
これは物流業者が物品を保管し、インターネットでの受注によって配送をするという、一種のバーチャル倉庫&配送の新サービスといえる。物流業界もサービス料金の値下げ競争から、こういったネットワークを活かしたトータル・サービスでの差別化を計ることによる業績Upを狙っているようだ。特に海外からのこういった新サービスに対抗するには、現在の日本の物流業者の管理システムを、コンピューター機器なども含めた全体で新しくしなければならず、相当な費用と労力がかかることが予想される。
[マルチメディア][地域振興](レベルA')
●那覇市の「マルチ・エンタテインメント・シティ構想」
日刊工業新聞9面には、那覇新都心メディアポリス「マルチ・エンタテインメント・シティ構想」の記事が掲載された。あの安室奈美恵やSPEEDを産んだ、沖縄アクターズスクールも協力するようなので、コンテンツも含めた産学官+エンターティンメントの取組みになりそうだ。
私の2月25日のNEWS
Watch記事でも取り上げた中での、沖縄マルチメディア島構想の一部とも考えられる。沖縄国際都市形成の支援に向けて計画されている「トロピカルファイバーアイランド構想」プロジエクトの推進を、NTT沖縄と共同で手がけるエコメディア研究所の取組みもあり、アジアの情報ハブに向っての動きがさらに加速されそうだ。
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