ウォッチャー金丸のNEWS Watch
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1997年4月9日版


HEADLINE 4 articles

デジタルTVを巡る米PC関連会社の動き、急を告げる
コンパックの「Compaq Acceleration Server technology」
スリーコムのギガビット伝送ネットワーク機器
日本通運の「サイバーショップ代引きサービス」


[デジタルTV][NAB'97](レベルA)
●デジタルTVを巡る米PC関連会社の動き、急を告げる

 日経新聞11面&日経産業新聞6面朝日新聞12面には、コンパックマイクロソフトインテルがデジタルTV(DTV)技術を中心にPCとTVの融合に向け協力し、1998年の秋までにデジタル地上波TVを受信できる機器を出す予定を発表した記事が掲載されている。(INTERNET Watch記事参照)
 また、日刊工業新聞6面には、米IBMが「LogiCast」というデジタル・ビデオとデータの放送を融合する技術サービスを発表した記事が掲載されている。IBMの4月8日付リリースにもあるように、今後出てくるデジタルTV機器を購入しなくてもデジタル放送やHDTV(高品位テレビ)などにも対応できる技術のようだ。
 コンパックのリリースインテルのリリースもそうだが、上記の発表は全て4月5日から米ラスベガスで開催されているNAB'97(国際放送機器展)で行われており(昨日のNEWS Watchでも言及)、いかにコンピューター業界が放送分野に注力してきているかが良く分る。
 この一連の流れは米FCC(連邦通信委員会)の3日のDTVに関する発表4月4日のNEWS Watch記事参照)から始まって、わずか数日で一気にNAB'97にて吹き出したように見えるが、この様な官民一体となった(裏密約が有る無しは別にして)取組みがあってこそ(インターネットはいうに及ばず)強大なデファクトを作り出せる力がアメリカにはあるのだろう。もしこの決定を日本で郵政省が行える下地(根回し)ができて、各日本のPCメーカーが動き出す時期はとなると...(考えると暗くなるのでやめておくが...21世紀はもうすぐだというのに...)


[PC][SOFT](レベルA)
コンパックの「Compaq Acceleration Server technology」で、アクセス時間を短縮

 日刊工業新聞1面には、米コンパックの「コンパック・アクセラレーション・サーバ・テクノロジー」で、アクセス時間を従来の1/2~1/3に短縮できる技術の開発を発表した記事が掲載された。4月7日付のプレスリリースによると、コンパックとインテグレーテッド・コピューティング・エンジンズ(ICE)社(コンパックやアドビともパートナー関係にある)と共同開発しており、一般電話回線を使ったモデムでも画像圧縮技術により、今までの2~3倍の早さで画像などがダウンロード出来るようになるらしい。
 WWWサーバーとパソコン側両方にこのソフト技術の搭載が必要なのがもう一つといった感じだが、この技術がコンパックのPC/サーバーに搭載されるようになれば、アナログモデムなどの低速インターネット・ユーザーにとってかなり魅力のある機種となるだろう。


[LAN][Gbps](レベルA')
スリーコムのギガビット伝送ネットワーク機器

 日刊工業新聞9面には、米3Com社ギガビット・イーサネット機器を発売予定している記事が掲載された。スリーコム・ジャパンプレスリリースにはまだ上がっていないが、米3Comの4月7日のリリースによると、スタッカブル・スイッチ装置の「SuperStack II Switch 9000 SX」が19,995ドル、既存のイーサネット用モジュールの「SuperStack II Switch Gigabit Ethernet Module SX」が2,995ドルなど、今年の第3四半期には各種製品が出荷される予定で、伝送用ソフトウェアも3Comサイトから同じ時期にダウンロードが可能となる。
 「ギガ」といえば、HDのメモリー容量くらいかと思っている時代はあっと言う間に過ぎて、伝送速度を一般に表現する、恐ろしく高速なネットワーク時代が見えてきましたが、NCあたりのHDDを持たない機器にとっては大きな後押し(朗報)といえるだろう。


[オンラインショッピング][物流](レベルB)
○日本通運の「サイバーショップ代引きサービス」

 日経産業新聞17面には、日本通運が宅配便の全国網を使ったオンラインショッピング用の「サイバーショップ代引きサービス」を始める記事が掲載された。
 海外からはFedEx物流発注新サービスINTERNET Watch記事参照)や、日本でも西濃運輸配送追跡サービスなど、物流もインターネットでのサービスが盛んになってきたが、日通は現実の代引きサービスからネット進出するようだ。
 日通本体ではないが、日通航空・国内貨物グループも、「おいしさの直行便"鮮"」という地方の新鮮な旬の味をオンライン・ショッピング出来るサービスも行っており、このノウハウと今までの現実の代引きサービスのノウハウのリンクが上手く取れれば、顧客にとっても良いサービスとなろう。
(サイバー空間でのサービスレースでは、カンガルーが飛び跳ねてリードしていたが、ペリカンが別ルートで飛んできて追い付こうとしており、飛脚やBlack-Catやダックスフンド達は、いつこのレースに乗ろうかと...といった感じだろうか(^_^;)


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