ウォッチャー金丸のNEWS Watch
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1997年4月21日版


HEADLINE 4 articles

インターネット相互接続サービス新会社「メディアエクスチェンジ」
米シスコシステムズhttp://www.cisco.com/の「Fast EtherChannel/GigabitEthernet」
TBSのインターネット日本語ラジオ番組放送サービス
文鎮型スキャナー
余談:2題


[プロバイダー][相互接続][イントラネット](レベルA)
●インターネット相互接続サービス新会社「メディアエクスチェンジ」


 日経新聞1面には、東京通信ネットワーク(TTNet)など地域系新電電9社は三井物産、三菱商事などと共同で超高速インターネットサービスの新会社「メディアエクスチェンジ」を設立する記事が掲載された。同3面にも「きょうのことば」として「プロバイダーの相互接続」について解説していたり、NIKKEI-NETでも主要ニュースとして掲載されるなど、大きく取り上げている。2月6日のinternetWatch記事に掲載された、今年9月から開始予定の「TTCN(TTnetコンピュータネットワーク)サービス(仮称)」(TTNetの2月5日リリース参照)の運営会社が出来たことになる。
 このような相互接続サービスとしてはこれまで日本では3カ所程存在し、NSPIXP-1が学術研究者が中心となって出来た日本のインターネットの草分け(1.5Mbps相互接続)的存在だとすると、NSPIXP-2が大手プロバイダー(特に海外への繋ぎを考えてKDDなど)が中心となって100Mbpsの相互接続を果たしている。しかし、それでももう一つネットワークが早くなった気がしないのは、全方位(全てのユーザーの為)のサービス向上であるが故なので、今後は企業や組織などのより高速なインターネット接続を望むユーザーを対象とした、専用線(まさにイントラ/エクストラネットを目指した)的な使い方をするインターネット回線の増強が増えていくのだろう。こういった大口(ヘビー)ユーザーを取り込む事が中心のサービスばかりでなく、インターネット全体の接続性も考えたNSPIXPのような組織を、国などがサポートして行くようなインフラ強化も忘れないでいただきたいものだ。



[Ethernet](レベルA')
●米シスコシステムズの「Fast EtherChannel/GigabitEthernet


 日刊工業新聞11面には、米シスコシステムズの「ファーストイーサネット・チャンネル」と「ギガビット・イーサネット」の開発記事が掲載されている。
 アメリカでは、既に3月18日付けのリリース「FastEtherChannel」の情報が上がっており、「FastEtherChannel」の解説によると、開発のフェーズ1では、Catalyst5000機種群Cisco7500ルーター・ファミリーにて、200Mbps~800Mbpsの伝送がEthernet上で可能とするようだ。そこからフェーズ2を経て、将来的に「GigabitEthernet」にもスムースに移行できるとしている。既に、コンパック米HPインテルサンなどともこの規格を採用することで提携も行っているので、100Base-Ethernetの次の世代の超高速データ転送技術の規格として、定着が見込まれる。



[インターネット放送?](レベルB)
TBSのインターネット経由での、電話で聴取する欧州日本語ラジオ番組放送


 日経産業新聞3面には、TBSがヨーロッパで日本語ラジオ放送が聞けるサービスを始める記事が掲載された。今日からイタリアで試験放送が始まるようで、欧州現地の電話サービス会社が有料で提供し、一般電話から日本の情報を手に入れられるようだ。
 技術的にはインターネットを使わなくても出来るサービスだが、利用料金を抑える為にインターネットを中継用に使ったのだろう。それだけ、RealAudioなどを筆頭に、音声の伝送品質は上がっていることの証明ともなっている。
 海外にいけば皆体験することだが、日本の情報というものがほとんど手に入らないのが実情で、そのことを改善することにかけてもインターネットの貢献度は絶大なものがある(私も海外に行ったときは、大学や展示会場で無料でブラウザーが使える環境があると、文字化けしても日本のサイトを見にいってしまう(^_^)。先月、ドバイで行われたサッカーのワールドカップ・アジア1次予選の模様をニッポン放送とインプレス社が共同でインターネット放送した時も、海外に住む日本人にとっては本当に有り難いサービスとなったことも、その好例と言えるだろう。そういったニーズを取り敢えずは満たそうとするサービスではある。
 今日4月21日は、民放(ラジオ局)誕生の日(1951年)にちなんだ「放送広告の日」だそうなので、その日に合わせた新ネット-ラジオサービスの1ページを飾ることにしたいのであろうが、利用料など有料である部分がもう一つといったところであろうか。



[イメージスキャナ](レベルB)
富士通研究所開発の文鎮型スキャナー


 日経新聞19面には、富士通研究所が開発した文鎮型イメージスキャナーの記事が掲載されている。ノートPCやPDAなどにも接続できるような軽量小型の携帯品のようだ。
 この開発品は、富士通研の中のペリフェラル(周辺機器)システム研究所イメージ入力の研究成果なのだろうが、「文鎮型」というところがいかにも日本的で良い味を出している。モバイル・コンピューティングにおける入力機器としてデジカメが今やポピュラーなものとなりつつあるが、書類などの文字の一部をハッキリ見せるためには、携帯スキャナも使い勝手は良さそうだ。 昔の俳人や画家など(彼らは、今で言う「モバイルの達人」だと思うのだが)昔のように、紙(携帯端末)と硯(デジカメ)と筆(文鎮型スキャナー)を持つのが、三種の必需品ともなるかもしれない。



余談:その1
 今日の日刊工業新聞11面に、アプライドテクノロジー社が、1ヵ月からパソコンレンタル出来るサービスを始める記事が載っている。今までのPCレンタルプラスサービスを強化したもののようだが、短期間で高性能PCが必要になるケースはますます増えるので、今のニーズにも合った良いサービスになりそうだ。


余談:その2(Watch発見!)
 同じく今日の日刊工業新聞11面に、アスキー・インターネットフリーウェイが、「Watch」を含めたニュース配信サービスを行う記事が掲載されている。月額:250円とお安くなっておるようで...(^_^;)




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