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ウォッチャー金丸のNEWS Watch |
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1997年11月13日
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[衛星通信][新規参入](レベルB)
○一般電話回線でグローバルネットサービス 日刊工業新聞11面には、一般電話回線の一部を利用してグローバル・ネットワーク・サービスを提供する米デジタル・アイランド社(ハワイ州)が、日本市場に進出するという記事が掲載された。国際インターネット回線の米国内での混雑を回避するために、同社が一般公衆回線をハワイを拠点に確保しており、従来のアジアや北米、欧州を結ぶネットワーク・システムに比べて約1/2の費用でネット利用が出来るとしている。 アジア大陸とアメリカ大陸、そしてオセアニアのほぼ中間に位置するハワイの立地条件からすると、通信用海底ケーブルが一旦ハワイに集中するメリットを活かしているために、北米を通さずに他の地域に回線を繋ぐサービスが可能になると予測される。 また今年始めには、日米間の通信回線の総容量において、一般音声通信用の回線容量をデータ(インターネットを含む)通信用の回線容量が初めて上回ったことからも、この様な一般公衆回線の余裕ある部分を使った、新たなデータ・ビジネスも今後生まれてきそうだ。 ○脳力市場で人材捜し 日経産業新聞2面には、企業内研修などを請け負う産業教育センター(IEC)が12月から、インターネット上で個人の仕事探しを支援するサービス「脳力市場(Nouryoku-Ichiba)」を開始するという記事が掲載さた。ホームページ上に個人が自己PRなどを広告の形で掲載(登録料:月2,100円)し、企業などが必要な人材を検索できるという仕組みで、仕事のほかにも講演依頼やボランティアの人材探しなどにも活用できるとしている。 企業や組織などに埋もれている個人の能力をアピールする場を形成出来ることにはなる。しかし、米最大のインターネット就職情報・人材登録バンク:CareerMosaicの日本版「CareerMosaicJapan」などのWebサービスも数々スタートしているような中では、雇主側に人材サーチしてもらえるような、サイト自体のアピールやサービスの差別化が今後重要となるだろう。 余談その1:Net+PCサービス 日経産業新聞15面には、米ゲートウェイ2000が同社のPC購入者に限定したインターネット接続サービスを始めたという記事が掲載された。同社の5日のリリースでも、11月10日以降に同社PCを購入したユーザーに、月基本料(30時間以下)を12ドル95セント、超過料金が1時間あたり2ドル95セントの接続サービスを提供するとしている。 PCにアクセス権を付け、かつ安価にネット・サービスを提供する販売方策は、有りそうで無かったのではと思われる。 NetPCなどを売る前に、まずNet+PC販売戦略を現実的に考えたというところだろう。 余談その2:F@xEm@il 日経産業新聞17面と日刊工業新聞9面には、ソフト開発の技研商事インターナショナルが、FAX情報をインターネットを介してEメ ールアドレスに配信するサービス「F@xEm@il」を始めたという記事が掲載された。米インテグレーテッド・グローバル・コンセプツ社と提携し、来年1月から米国でのサービスも開始するとしている。方式としては、 Eメールアドレスを持ってこのサービスの会員になると、個別のFAX番号を与えられ、FAXの送り手にその番号を教えると自分のメールアドレスでFAX情報を受け取ることが出来るともしている。 営業マンなどのモバイル・ユーザーにとっては、EメールもFAXも同様にモバイルPCなどで確認することが出来るので、情報統合という意味で使い道の多いサービスになるとも考えられる。 余談その3:家庭内情報関連機器利用実態調査 日経新聞13面と日経産業新聞7面には、デジタルメディア関連調査のアクセス・メディア・インターナショナル社が12日、「家庭内情報関連機器利用実態調査」を発表し、日本の家庭へのPC普及率が今年8月時点で16.1%となり、2月時点と比べて0.3%増加したという記事が掲載された。しかし普及の伸び率の方は、96年2月以降では最低の水準にとどまり、日本の家庭でのPC普及率が20%を超えるのは2000年末までかかると予想しているようだ。 米国でのPCの家庭普及率は4割程度とされている今、この普及率の鈍化が日本の情報化の遅れに影響するのではと懸念される。 |
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