[ニュース/新規格] ---------------------------------------------------------------------------- PHSの32Kbps通信を実現する新規格が制定される ---------------------------------------------------------------------------- ■URL http://www.infoweb.or.jp/ttc/index.html PHSは、その構造的には32Kbpsのデジタル通信の能力があったが、デジタル通信の ための規格が制定されず、その能力を発揮できずにいた。しかし、ここにきてようや く規格が整った。ただ、規格といってもただ一つの規格が定まったのではなく、PHS 内部で32Kbpsのデジタルをそのまま扱うための規格、PHSとPHSの基地局間で安定して 通信するための規格、そして基地局から接続先までデジタルで通信するための規格と 3つの規格が制定された。 まず、社団法人電波産業会(ARIB)が昨年の12月にPHS内部でデジタルデータをどう 扱うかという規格を決めた。PHSは32Kbpsの伝送速度を持っているが、パソコンを接 続した場合アナログデ-タを1度デジタル化し、またアナログ化するという「みなし 音声」と呼ばれる複雑な手順をとっていた。このため能力の3分の1(最大で9600bps) のデータ伝送速度しか実質的には出ていなかった。これをアナログ化をせずにデジ タルデータのままで送り、32Kbpsの伝送速度を使えるようにしたのだこの規格である。 次に、「PHSインターネット・アクセス・フォーラム」が4月22日に、PHS端末とPHS 基地局の間の新しい無線伝送方式を決めた。この規格は「PHS Internet Access Forum Standard(PIAFS:ピアフ)」と呼ばれる。PHSは移動体通信のため、通信状態が一定 であるのは難しく、従来の再送手順では接続が切れてしまう可能性がある。これを、 移動体に適した再送手順を用いることにより速度は遅くなるがデータを受けられるよ うになった。 最後に、社団法人電信電話技術委員会(TTC)が4月24日に、PHS基地局からNTTなどの ISDNネットワークまでの有線の高速データ伝送規格を決めた。これにより公衆網にお ける32Kbpsのデータ通信が可能になる。接続先がこの新規格に合った通信端末を導入 すれば32Kbpsの通信が可能になり、既存TA(V.110準拠)でも19.2Kbpsで通信できる。 ATIBやPIAFSやTTCには、通信事業者や通信機器メーカーも参加しているので、これ でようやくデジタル通信可能なPHSが登場することになるだろう。メーカーによれば、 新規格を使った新型PHSは来年の春発売される予定だ。 [Reported by uesugi@impress.co.jp] (96年4月26日)