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筒井康隆の新作が読める! 日本初の作家による文芸ネット「JALInet」が発足
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http://www.jali.or.jp/

 インターネットを拠点にした文学活動の場「JALInet(Japan Literature Net)」
が発足し、7月16日午後からWWWで情報を発信する。
 JALInetの発起人は筒井康隆、小林恭二、堀晃、薄井ゆうじ、佐藤亜紀の5氏。事務
局は、ASAHIネットを運営している株式会社アトソンが代行する。
 発足時は、5氏の個人ホームページの集合という形でスタートする。5氏はASAHIネ
ットの会員だが、今後は「日本の文学情報の総合インデックス」の役割を果たすため
に、他のサーバーを利用している作家や出版社のホームページへもリンクを張ってい
く計画があるとのことだ。
 現在の内容は、作家のプロフィール紹介や作品目録、日本語作品および英語翻訳作
品、エッセイの連載など。旧作品の英語訳が多いことについては、新作をインターネ
ットで公開するにはまだ環境が整っていないことと、海外の出版エージェントからの
コンタクトを意識していることが挙げられていた。
 この中で特に注目されるのは、「断筆宣言」をして小説の執筆活動を停止している
筒井康隆氏の断章形式(文章の断片の集合としての作品)の新作「越天楽」の連載だ。
筒井氏には報道陣から「新作の公開ということは、断筆の終了を意味するのか」とい
う質問があった。これに対し筒井氏は「断筆というのはいわゆる『小説』を書かない
という意味であり、小説以外の執筆活動はこれまでも続けてきた。文壇から見れば、
売れない作家がインターネットに活路を見出したと言われるかもしれないが、ある意
味ではその通りだ。JALInetには文壇という枠組みから飛び出した作家が集まってお
り、文壇が逆上するような新しい芸術を作っていきたい」と語った。
 なお、このサーバーでは現在のところ無料で情報を公開しているが、将来的には作
品のダウンロード販売や出版社からの広告収入などで作家に対する報酬を支払う考え
もあるとのことだ。このサービス有料化を見据え、筒井氏の「越天楽」の連載終了時
には、試験的にASAHIネットのアクセスポイントを利用しているユーザーのみがアク
セスできるようにWWWサーバーを設定して、ASAHIネットの会員だけが全文を読めると
いうサービスを行なう予定だ。
[Reported by takasaki@impress.co.jp]

(96年7月16日)