[ニュース/レポート]
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本物の情報と偽物の情報が飛び交うウィルス関係のチェーンメール
発見方法がなかったり、感染先が特定できないものは誤情報の可能性大
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http://www.yahoo.com/News/Current_Events/Hare_Krishna_Virus/
http://www.commandcom.com/html/hare.html (Hareの検出ソフト)

 ウィルス絡みのメールというのは、緊急性があるだけにチェーンメールのようない
たずらの対象にもなりやすい。しかし、その中に本当のウィルス情報もあったりする
ので、一概に読み飛ばすわけにもいかないのが悩ましい。
 現在、飛び交っているのは「Hare Virus」と「Hair Virus」の情報だ。
 まず、最初に本物のウィルスの話をしよう。「Hare Virus」の方は実在する。これ
に関しては、上記のYahoo!のページに情報が集まっているので、参考にしてもらいた
い。発病するのは8月22日と9月22日。とりあえず、いくつかの検出ソフトが用意され
ているので、それらでチェックしてみるのがよいだろう。DOS/WindowsのMBR(マスタ
ーブートレコード)やCOM、EXEファイルに感染する。とにかく、検出法や修復法が用
意されているのであわてずに対処することが肝心だ。必要以上に騒ぐと、次に紹介す
るような偽情報に化けて伝わる可能性もある。
 さて、偽情報と思われるのが「Hair Virus」である。「インターネットにアクセス
した人すべてが感染する」としていることから考えて、これは偽情報だ。将来にわた
ってこうしたウィルスがでてこない保証はないが、「インターネットにアクセスした
だけで感染する」といったことは、考えにくい。名前が似ており、発病日が9月22日
となっていることから、おそらくHare Virusの情報がどこかで変質してしまったもの
と思われる。
 ウィルスの情報が、チェーンメールとしてやってくることはよくあるが、偽物か本
物か見分ける最低限の方法は存在する。まず、感染する対象が限定されていないもの
は、疑うべきだ。「すべてのコンピューター」に感染したり、「インターネットを使
うだけで」感染するようなウィルスは存在しない。こうした文面が入っていたら、ま
ず偽情報と考えてよい。また、煽るだけ煽って、発見方法や修復方法に関する記述が
ないメールも疑った方がよい。第一、こうした情報がなければ、たとえ本当であって
も混乱を起こすだけで、解決にはならない。きちんとした情報であれば、少なくとも
発見方法は書かれているはずだ。さらに、メーカーの広報などの「信頼できる筋」か
らの情報であっても、上記のように疑わしければ信じないことだ。実際、かの有名な
いたずらである「Good Time Virus」について、私は複数のメーカーの広報から注意
を促すメールを頂いた。
 このように冷静な目でメールを読めば、いたずらや誤った情報を見分けることは、
比較的容易である。無制限な転載を促すチェーンメールは、元々の情報が本当のこと
であっても今回のように変質してしまう可能性があり、問題が多い。本物であっても、
伝えるのは誤解なく伝えられる範囲にとどめ、読者のみなさんがチェーンメールの発
信源にならないように気をつけてもらいたい。
[Reported by ken@impress.co.jp/etoh@po.eis.or.jp/Watchers]

(96年9月19日)