[ニュース]
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MicrosoftとIntelが企業向け省コストPCの標準仕様「NetPC」を発表。7社が賛同
パソコンの管理コスト削減を実現する「Zero Administration Initiative」も発表
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http://www.microsoft.com/corpinfo/press/1996/Oct96/NETPCpr.htm
http://www.microsoft.com/corpinfo/press/1996/Oct96/ZAWinpr.htm
http://www.saltmine.com/windows/strategy/tco.htm

 米Microsoftと米Intelは10月28日、企業向け省コストパソコンの標準仕様「NetPC
reference platform」を発表した。この仕様に賛同しているのは、10月28日現在、
Compaq、Dell、DEC、Gateway 2000、Hewlett Packard、Packard Bell NEC、Texas
Instrumentsの7社。
 NetPCは、ローカルにハードディスクを持たないという意味では、いわゆる「NC
(Network Computer)」と同じ構造だが、MicrosoftではNetPCは、あくまでもパソコ
ンの一種であり、従来のPCを補うものと位置づけている。Oracleなどが提唱するNCが、
CPUやOSなどを特定していないのに対し、NetPCでは、CPUはPentium、OSはWindowsベ
ースであることを明確にしている。Microsoftでは、NetPCは定型業務などの機能を限
定した省コストのパソコンとして利用されると想定している。
 最終的なNetPCの仕様は96年内に策定される予定だが、今回示された基本仕様は以
下の通り。

・Pentiumプロセッサ(100MHz以上)
・16MB以上のシステムメモリー
・キャッシュ用内蔵ハードディスク
・最低解像度640×480、256色以上のディスプレイアダプタ
・ネットワークへの接続方法はEthernet、トークン・リング、28.8Kbpsモデム、ISDN、
 T1、ATMのうちから一つ選択
・バスおよびドライバの仕様は、現行のPlug and Playに準拠
・オーディオ機能
・各マシンに独自のIDを設定
・ユーザーが開けられないロックされた筐体
・拡張スロットなし

 またMicrosoftは同時に、ネットワーク上のデバイスを集中管理する指針「Zero
Administration initiative for Windows」も発表した。これは、マシンのリブート
時に自動的にOSをアップデートしたり、クライアント用ソフトなどをシステム管理者
が集中的にコントロールすることで、管理コストを削減するというもの。これらの機
能は、Windows 95/NT Workstationの次期バージョンに搭載される予定。
 今回の発表の中では、サーバーアプリケーションなどについてなどの具体的な説明
はなかった。しかし、CPUにPentiumを採用することや、OSがWindowsベースのものに
なることがはっきりしている。また、資料中に「従来のWindowsやWindows用アプリケ
ーションに対する投資や技術力を無駄にしない」という記述や、Zero
Administration initiativeとNetPCの概念が合わせて紹介されていることから、
NetPCはWindowsのアプリケーションの互換性を保たれることや、サーバーには
Windows NTが採用される可能性が高いと予想される。
 ネットワークコンピュータについては、Oracleらが先行してNC構想を発表している
が、ハードの仕様などは未確定な部分が多い。逆に、発表で遅れをとったMicrosoft
側が比較的詳細な仕様を発表して、先手を打ったかたちになった。近日中にOracleと
Netscape陣営もNC関連の発表を行なうといわれており、今後の動向が注目される。
[Reported by takasaki@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH / 納富活成(NotMe) /
 hiroshi@loop.com]

(96年10月30日)