********** ★★創刊一周年記念「編集部のおすすめサイト紹介!」★★ **********
先週に引き続き今週もここで、「編集部のおすすめサイト紹介!」をお届けいたしま
す。今月は、創刊一周年を記念して、毎週一人づつ計4人の編集部員がここで、おす
すめのサイトを紹介していきます。
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第3回 : 高崎 こずえ

これぞオンライン新聞の鑑!The Wall Street Journal Interactive Edition
http://www.wsj.com/

 編集部員タカサキの朝は、パソコンの電源を入れることから始まる(当然といえば
当然なのだが)。起動したら、おもむろにWWWブラウザーのアイコンをダブルクリッ
ク。すると、スタートページに指定した「The Wall Street Journal Interactive
Edition」のページが立ち上がるのだ。
 The Wall Street Journal(WSJ)といえば、アメリカの有名経済紙。これはそのオ
ンライン版だ。ならば「おカタい株や相場の記事ばかりなのか?」といえば、さにあ
らず。アメリカを中心にした世界のコンピュータやインターネットの情報が、これは
もう、ギッチリと詰まっているのだ。これで購読料が年間49ドル(WSJ本紙購読者な
ら29ドル)なら、安いものだ。
 このWSJのすごいところは、特集からコラム、企画広告まで、全記事がWWWで読める
ところ。しかも「Personal Journal」のコーナーでは、ユーザーが自分で設定したキ
ーワードや会社名をもとに、クリッピングまでやってくれるのだ。日頃目を皿のよう
にして新聞を何紙も隅々まで読み、インターネットに関連する記事を探している自分
が可哀相になるほど、アッサリとほしいネタを拾ってくれる。自分が興味を持ってい
る分野の動きが一目でわかるという、とても助かる機能だ(ちょっと悔しい気もする
が)。
 おまけにWSJは、情報の掲載が非常に早い。自分が午前中に出席した記者会見の記
事が、食事をして帰社するまでにWWWにアップされていたりするのである。それも、
一度や二度ではないのだ。これに気づいたときには、あ然、ぼう然。してやられるた
びに、「アメリカの新聞のほうが、日本の私よりも早いのか……」と、無力感に襲わ
れることは言うまでもない。
 ほかにも、選挙シーズンには読者参加のオンライン・ディベートを企画したり、
「Netscape対Microsoft」など専門雑誌顔負けの特集を組んだり、脱帽させられるこ
とはしばしば。しかもどれもが「インターネットでなければできないこと」を念頭に
おいた紙面作りになっているのだ。これが「新聞社の底力」というものなのか?!
 しかし、ここでガックリとうなだれてばかりはいられない。「我々もオンライン・
メディアとして、しっかりとがんばらなければ」と決意を新たにするのである。
 ……と、ここまで力を入れて書いてから気づいたが、前回登場の湯野氏に続いて、
私も大事なニュースソースを公開してしまったのだ。嗚呼、なんということだ、私は
ここで得たニュースを基に、世界中のWWWサイトを駆け回って記事を書いているとい
うのに……。
 けれども、けれどもなのである。大事なニュースソースを公開するのも、すべては
読者の皆様に楽しんでいただくため。また明日から新しいニュースソースを探しに、
WWW上の放浪の旅に出る私なのである。
[Reported by takasaki@impress.co.jp]

(96年12月18日)